今日の為替市場ポイント:米国株安を意識してリスク選好的な円売り抑制も

2021年1月5日 08:52

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記事提供元:フィスコ


*08:52JST 今日の為替市場ポイント:米国株安を意識してリスク選好的な円売り抑制も


4日のドル・円は、東京市場では103円32銭から102円85銭まで下落。欧米市場では、102円71銭まで下げた後、103円25銭まで反発し、103円14銭で取引終了。本日5日のドル・円は主に103円台前半で推移か。米国株安を意識して、リスク選好的な円売りは引き続き抑制される可能性がある。

4日のニューヨーク市場では、ジョージア州の上院選決選投票(5日)を控えて、リスク回避的な取引が一時活発となった。連邦議会上院2議席についての決選投票で、共和党候補が勝利すれば、大規模な刺激策の承認は阻止されるとの見方があるものの、民主党候補が勝利した場合、財政支出拡大への思惑で長期債利回りは上昇するとの見方が出ている。4日の米国株式は大幅安となり、債券利回りの上昇はやや抑制された。

ただ、シカゴ連銀のエバンス総裁は「インフレ率が2.5%を大幅に超えて上昇することは懸念していない」との見方を示しており、米金融当局はインフレ進行(インフレ期待)を容認している可能性があることから、米国株式・米国債・ドルの見通しにも大きな影響を及ぼす可能性がある。米国の政治不安は払しょくされていないが、米国債利回りは下げ渋っており、ドル安進行は一服するとの見方も出ている。《CS》

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