GAテクノ、急成長の支えはプラットフォームの妙

2021年1月5日 08:27

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RENOSYのイメージ。(画像: GA technologiesの発表資料より)

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 2013年3月に設立、5年半後の18年9月には東証マザーズにスピード上場した不動産関連企業に、GAtechnologies(GAテクノ)がある。

 上場初年度の18年10月期は「110.6%増収(110億6000万円)、90.4%営業増益(6億7800万円)」。19年10月期は連結決算に移行しているので、単純には比較はできないが「売上高392億8600万円、営業利益11億9300万円」。そして前期は「60.5%の増収、58.3%の営業増益」。今期も「34.8%増収(850億円)、30.0%営業増益(24億5500万円)」計画でスタートした。文字通り「勢い」を覚えさせられる企業である。

 事業の主軸は、投資用中古不動産(マンション)の売り手・買い手を仲介するプラットフォームの展開・運営。この限りでは、非上場を含め同業者は少なくない。そうした中で、かくも伸長階段を駆け上がることができるのか。答えは、プラットフォームの在り様に求められる。

 GAテクノが取り扱う中古マンションは、「築10年以上」「50平方メートル未満」のコンパクトマンション。かつ「区分所有」物件にこだわっている。理由は3つの「」を満たす案件は、不況時でも空室や家賃の下落リスクが低いためだ。と言った物件を、以下のような策を施して売買にかける。

★仕入れ物件: 通常の仕入れは大方の不動産会社が、FAXやPDFで受信した物件を「目利き人」が仕入れ(売り希望価格)の可否を判断する。手間暇・特殊技術が求められる。対してGAテクノでは、AIのアルゴリズム(問題解決の仕組み・手順能力)を活用している。

 平たく言うと、「過去の成約・運用実績」や「空室リスクの低さ」を人工知能でスコアリングし、自動でテキスト化する。仕入れ担当者は「月に1万件ほど届く売り物件情報に目を通すことなく、AIが弾き出すランクの順に沿って物件の選定を進めさせすればOK」(GAテクノ)という次第。

★買い手集客: 仕入れた物件は、自社サイト「RENOSY(レノシー)」に掲載。マーケティング担当者が試行錯誤を重ね、「買い手を集める」ためのウェブ広告を出している。結果、月平均2500件水準の反響があるという。

 GAテクノの在庫回転期間は約23日。「当社の独自試算で、同業8社の平均値は313日余り」(同)。確かに効率的。

 こうした投資用中古マンションの売買で培ったノウハウを、注力中の「実需向けマンションの売買・賃貸事業」にも応用している。

 目下はライバルも蹴散らして収益伸長中。そのことは株価動向にも表れている。18年9月3日の上場初値(9570円)で仮に買い保持しているとすると、1対2/1対3の株式効果もあり昨年の大納会の終値で投下原資は63%増加している。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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