海外勢の先物買いとともに目先の上昇一服?/後場の投資戦略

2020年12月4日 12:24

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記事提供元:フィスコ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;26690.47;-118.90TOPIX;1771.63;-3.62


[後場の投資戦略]

 本日の東京市場では新型コロナワクチンの早期普及期待が後退したこともあり、週末を前に利益確定売り優勢となっている。日足チャートを見ると、26700円近辺に位置する5日移動平均線を挟んで一進一退といった印象。まだまだ底堅いとは言えるが、前日に続き上値を切り下げる格好となってきているのは気掛かりだ。

 売買代金上位や業種別騰落率を見ても、ここ2~3週の相場上昇をけん引してきた値がさグロース株や、新型コロナワクチンへの期待で前日上昇した空運株などに売りが出ていることがわかる。このところ当欄で指摘しているとおり、足元では個人投資家主体の相場になっているとみられることから、週末を前に目先の利益を確保するための売りが出やすいのだろう。

 一方、一部の銘柄の賑わいを見ると、個人投資家の物色意欲が根強いことも窺える。一部メディアが報じているところでは、11月27日申し込み時点での信用評価損益率は-12.35%と、前の週の-12.85%から0.50pt改善したという。先の値がさグロース株主導の上昇相場で売買頻度の高い個人投資家を中心に恩恵を受けたとみられ、足元でセンチメントが上向いていることの背景として納得できる。

 但し、東京証券取引所が3日発表した11月第4週(24~27日)の投資部門別売買状況を見ると、外国人投資家は現物株の買い越しを継続(4244億円)したものの、東証株価指数(TOPIX)先物についてはほぼ売り買い均衡。日経平均先物にいたっては700億円の売り越しに転じた。当欄では日々の先物手口から「海外実需筋のTOPIX先物買い戻しは一服。短期筋は11月第1~2週に日経平均先物の買い持ち高を積み上げたものの、足元売りを出しているのではないか」と先に予測していたが、これに符合する動きと言えるだろう。

 海外勢の先物買いとともに日経平均の上昇も目先一服といったところか。個別株の物色動向などからモメンタム(勢い)に乗るタイプの個人投資家による売買が活発となっている印象で、日経平均が上値を切り下げてきたことで一段の売りが出る可能性もあるだろう。なお、本日はTOPIXが0.20%の下落で前場を折り返しており、日銀による上場投資信託(ETF)買いは実施されない公算が大きい。やはり日経平均は当面、節目の27000円を前に伸び悩む展開が続くとみておきたい。(小林大純)《AK》

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