アイリックら、生命保険給付金の支払いプラットフォーム構築へ インシュアテックを促進

2020年11月7日 10:02

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生命保険エコシステムプラットフォームのイメージ(画像:アイリックコーポレーション発表資料より)

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 「保険クリニック」での保険販売・ソリューション事業やAI技術を活用したシステム開発を行っている、アイリックコーポレーションは6日、「生命保険給付金支払いプラットフォーム」の開発に着手したと発表。保険給付金判定に必要な診療明細書などの医療機関発行書類をAI-OCRで読み取り、支払判定の自動化や手続き効率化を図ることで、給付金支払いにかかる期間短縮を目指す。

 開発は、医療機関と連携し医療データ分析や保険金支払自動化ソリューションを展開するUbicomホールディングスと、1972年創業のソフトウェア導入支援や活用コンサルなどを行うアシストの3社で行う。住友生命子会社のメディケア生命とチューリッヒ生命の2社が、給付金支払いの実務面で支援する。保険会社個社ごとの受託開発ではなく、各社が活用できるプラットフォームの構築を目指している。

■アイリックコーポレーションが牽引

 開発を牽引するのはアイリックコーポレーション。創業は1995年で、1997年の保険業法改正を機に複数の保険会社の商品を取り扱う乗合代理店業を開始した。今では一般的になった来店型保険ショップを、1999年に日本初で出店(保険クリニック)したリーディングカンパニー。来店型保険ショップとしては現在業界3位だが、他社と異なるのが技術開発力にある。

 システム開発を担うのは、2002年に設立したグループ会社のインフォディオ。当初は、保険クリニックのフランチャイズ化を進めるため仕組みやノウハウの集約・共有化のためのシステム開発を行っていたが、システムの汎用化を進め、銀行や企業代理店へと提供先を拡げてきた。

 ここ数年は、AI技術を活用したOCRでの保険証券の読み取り・分析などのソリューション提供に注力。2018年2月には、インフォディオが日本初のAI技術による「生命保険証券の自動分析サービス」を開発、保険クリニックで運用を開始した。自動分析サービスは、保険証券をAI-OCRで読み取り、現在の保障内容や不足箇所を分析、一覧シートを生成し、ネクストアクションにつなげるもの。対応者のスキルや意向に左右されない分析サービスが好評で、銀行などでも採用されている。

■国内生保インシュアテック市場の起爆剤となるか

 日本国内でインシュアテックが広く注目されたのは2015年頃、生保領域でもその規模は拡大傾向にある。矢崎経済研究所の2019年の調査によると、国内生保インシュアテック市場は2022年には2,450億円の見込で、2020年(1,270億円見込み)の約2倍規模になると予測されている。

 生命保険会社主導では、以前からビックデータ解析やウェアラブル端末と連動した健康増進促進などに取り組んできているが個社やグループ内での取り組みが主。生保業界全体で共有可能なプラットフォーム構築を、保険代理店運営企業が牽引し業界の枠も超えて行う今回の取り組みは、規模感や意味合いが異なる。

 アイリックコーポレーションが牽引する生命保険給付金支払いプラットフォームは、生保業界のインシュアテックの進化を早めるのか。今年度内にはその動向が明らかになる。(記事:三部朗・記事一覧を見る

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