長期滞在からの帰国者に自主隔離の特別プラン 2週間特別価格で 一時帰国.com

2020年11月5日 07:43

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(画像: matsuri technologiesの発表資料より)

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 matsuri technologies(東京都新宿区)は3日、運営する「一時帰国.com」で、長期海外渡航帰国者向けに隔離場所を特別価格で提供するプランを発表した。コロナ対応として帰国後2週間、特別価格で宿泊場所を主要エリアに用意する。

 東京・大阪・札幌・那覇・福岡・京都に、マンスリーやウィークリーマンション、ホテル、バケーションステイを取り扱う。家具・家電付きの部屋を選択することもできる。海外での長期滞在者は、帰国後待機場所までの移動に公共交通機関を使うことができないため、羽田空港や成田空港、関西国際空港からの送迎も受け付ける。

 一時帰国.comは、PCR検査陰性だが自主隔離を要請された一時帰国者向けに、送迎と住戸を提供するサービス。PCR検査の感度は30~70%程度とも言われており、陰性でも安心できない。偽陰性の可能性を考えて、家族のいる自宅ではなく、別の場所での待機を選ぶ場合がある。そうした需要に応えた。尚、陽性の場合は、無料で部屋をキャンセルすることが可能。

 同社は、帰国者支援として「PCR待ち時間タイマー」を公開している。それによると、成田空港からの入国者のPCR検査待ち時間は、10月26日~11月1日で約2時間40分。前々週から30分程度増加している。羽田空港も、約1時間10分で前々週から微増。感染抑止のため必要な処置だが、帰国者のストレスは高まっている。

 新型コロナウイルスの猛威は、未だとどまることを知らない。感染拡大は続いており、国内でも累計10万人の感染が確認されている。死者数も1794人となった。だが、政府は経済を回復させようと、11月からは海外での滞在期間7日間以内の渡航者には、緩和措置をとるなどしている。

 海外では欧州がコロナ第2波の打撃を受けており、アジアでもマレーシアなどで拡大している。ニッセイ基礎研究所の調査によると、感染抑止ができていない南米のアルゼンチンでは累積の患者数が積みあがっていると言う。人と物がグローバルに行き交う中、一時帰国.comのような民間サービスが、需要に応じて生み出されている。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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