ワイヤレス給電、中国・欧州で急拡大の見込み 日本は2030年以降に

2020年8月25日 07:39

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記事提供元:エコノミックニュース

富士経済がワイヤレス給電/プラグイン充電用部品の世界市場を調査

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 2020年はEVなどのエコカー普及元年と見込まれていた。しかし、新型コロナウイルス感染症パンデミックにより自動車の世界市場自体が減速しEV普及加速も延期となった。しかし、中国や欧州など各国の補助金政策強化などの動きを背景に来年21年には市場は回復軌道に乗ると見込まれている。

 EVの普及には給電所の増設がインフラとして前提となる。現在、主流となっている給電方式はプラグ方式であるが、プラグの脱着には時間がかかるとともに金属接点を利用するため不具合の原因にもなりやすい。これに代わって注目されているのが電磁誘導を利用したワイヤレス給電で、既にアメリカのWiTricity社、日本のトヨタ、三菱自動車、アウディジャパンなど多くのメーカーが実証実験を行い連携と競争を激化させている。

 14日に総合マーケティング業の富士経済が充電電力の大出力化への対応が進むEV、PHV用ワイヤレス給電等の世界市場を調査したレポート「High Power Charging関連部品のグローバル動向 2020」を公表している。

 レポートによれば、ワイヤレス給電についてはEVやPHVの普及が進む中国や欧州で実証実験や製品投入が先行しており、今後この市場は「ワイヤレス給電システムの採用が進むことで拡大し、2030年の市場は2019年比753.8倍の3769億円が予測される」としている。

 ちなみに日本ではバスやカーシェアリング車両などの商用車でワイヤレス給電の実証実験が行われている段階で、EVやPHVの普及台数も少なく、またマンションなど集合住宅が多いため一般家庭のワイヤレス給電の導入本格化は30年以降と見込まれている。

 ワイヤレス給電システムは、駐車スペースなどで給電する停車中給電と送電装置を配置した専用道路で走行中に給電する走行中給電に分けられるが、停車中給電は欧米で商用車を中心に採用され市場が形成される一方、走行中給電は実証実験や開発が行われている段階のようだ。

 走行中給電は既存道路の大規模な工事が必要なこと、また送電装置と受電装置の間の空間で異物による発火の恐れがあることから異物検知などによる緊急停止機能が搭載されており、安全性を重視し検知感度を上げると緊急停止が多くなるなど克服すべき課題が多く、走行中給電については、その実用化・普及の伸びは緩やかになると見込まれている。(編集担当:久保田雄城)

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