6日の米国市場ダイジェスト:NYダウ185ドル高、渡航規制緩和を好感

2020年8月7日 08:08

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記事提供元:フィスコ


*08:08JST 6日の米国市場ダイジェスト:NYダウ185ドル高、渡航規制緩和を好感
■NY株式:NYダウ185ドル高、渡航規制緩和を好感

米国株式相場は続伸。ダウ平均は185.46ドル高の27386.98ドル、ナスダックは109.67ポイント高の11108.07ポイントで取引を終了した。週次新規失業保険申請件数が3週間ぶりに減少したため労働市場回復への期待が広がり、上昇して寄り付いた。トランプ政権と民主党指導部による新型コロナウイルス追加経済対策法案を巡る交渉が継続する中、トランプ大統領が失業給付金や家賃未払いによる立ち退き猶予の延長を含む大統領令を策定しているとの報道が買い材料となった。その後、国務省が3月19日から実施していた海外渡航禁止勧告の解除を発表すると、引けにかけて一段高となった。セクター別では、メディア・娯楽、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方、ヘルスケア機器・サービスや保険が下落。

会員制卸売りのコストコ(COST)はオンラインでの売上が75%増となったことを明らかにし上昇した。ソーシャルネットワークのフェイスブック(FB)はティックトックに対抗するビデオサービス、リールを発表し急伸。大手ホテルチェーンのヒルトンワールドワイド(HLT)は第2四半期決算で損失を発表したものの想定内であったことや、渡航規制緩和で業績回復への期待が広がり上昇した。一方で、イベントを主催するライブネーション(LYV)は四半期決算で予想を上回る損失を計上し下落した。

トランプ大統領が検討している大統領令には、失業給付金、立ち退き猶予に加え、学生ローン返済猶予や給与税減税などが盛り込まれるという。

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■NY為替:労働市場の回復期待でドル売り後退

6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円30銭まで下落後、105円65銭まで上昇し、105円55銭で引けた。この日発表された先週分新規失業保険申請件数は3週間ぶりに減少し、労働市場の回復期待が再燃。米国務省が全世界の渡航禁止勧告を解除したことも景気回復期待に繋がり、ドル買いが強まった。

ユーロ・ドルは1.1818ドルまで下落後、1.1894ドルまで反発し、1.1877ドルで引けた。ユーロ・円は124円67銭まで下落後、125円43銭まで上昇。景気見通しの改善でリスク選好の円売りが優勢となった。ポンド・ドルは1.3179ドルまで上昇後、1.3119ドルまで下落した。英国中銀は金融政策決定会合で金融緩和維持を決定、ベイリー総裁は見通しで下方リスクを警告したが、マイナス金利導入を否定したため、一時ポンド買いが強まった。しかし、根強い追加緩和観測を受けたポンド売りに上値は抑制された。ドル・スイスは0.9078フランから0.9129フランまで上昇した。


■NY原油:反落で41.95ドル、利食い売りが上値を抑える

NY原油先物9月限は反落(NYMEX原油9月限終値:41.95 ↓0.24)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比-0.24ドルの1バレル=41.95ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは41.61ドル−42.65ドル。6日のロンドン市場で41.61ドルまで下落した後、ニューヨーク市場の序盤にかけて42.65ドルまで反発したが、利食い売りが入っており、伸び悩んだ。ただし、米国務省は全世界対象の渡航中止勧告を解除しており、需給悪化を警戒した売りは増えていないようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 25.47ドル +0.08ドル(+0.32%)
モルガン・スタンレー(MS) 49.45ドル -0.32ドル(-0.64%)
ゴールドマン・サックス(GS)204.25ドル -0.27ドル(-0.13%)
インテル(INTC) 48.57ドル -0.02ドル(-0.04%)
アップル(AAPL) 455.61ドル +15.36ドル(+3.49%)
アルファベット(GOOG) 1500.10ドル +26.49ドル(+1.80%)
フェイスブック(FB) 265.28ドル +16.16ドル(+6.49%)
キャタピラー(CAT) 134.39ドル -0.58ドル(-0.43%)
アルコア(AA) 14.90ドル +0.22ドル(+1.50%)
ウォルマート(WMT) 129.35ドル -0.46ドル(-0.35%)《ST》

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