日経平均は43円安でスタート、ホンダや東エレクが軟調

2020年8月6日 09:41

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記事提供元:フィスコ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;22471.71;-43.14TOPIX;1552.88;-1.83


[寄り付き概況]

 6日の日経平均は43.14円安の22471.71円と続落して取引を開始した。前日5日の米国株式相場は続伸。ダウ平均は373.05ドル高の27201.52ドル、ナスダックは57.23ポイント高の10998.40ポイントで取引を終了した。追加財政策の交渉で政府側が譲歩する意向を見せたため合意に向けた期待感が強まったほか、新型ウイルスワクチンへの期待が強まり上昇して寄り付いた。7月ISM非製造業景況指数が予想外に改善し昨年2月来の高水準になると、上げ幅をさらに拡大した。その後も終日堅調推移となった。ナスダック総合指数は連日で過去最高値を更新した。

 米国株高を受けた今日の東京株式市場だが、寄付き段階では売りが先行した。新型コロナウイルス感染拡大や米中分断に対する警戒感が引き続き強く、また昨日は日経平均が60円弱下げたものの、4日までの2日間で日経平均が800円を超す上げとなり、スピード調整が必要との見方も多く、上値抑制要因となった。さらに、今日は午後1時25分にトヨタ<7203>、午後4時に任天堂<7974>が4-6月期決算を発表する予定で、発表内容を見極めたいとする向きもあり、寄付き段階では積極的な買いが見送られる要因となった。その一方、米国同様、日本でも新型コロナウイルスワクチンへの期待が大きい。7月31日に日本が米ファイザーから来年6月末までに1億2千万回(6千万人分)のワクチンの供給を受けることで合意したと発表したことに続き、今朝の日本経済新聞では、英アストラゼネカと英オックスフォード大学が開発中のワクチンについて1億回分以上の供給を受ける方向で最終調整に入り、近く合意するとみられると報じられ、市場では株価下支え要因となった。また、昨日引け後、シャープ<6753>が未開示だった21年3月期業績予想を発表。連結営業利益が前期比55.4%増の予想とし、今日の東京市場で同社株が買い先行となったことも安心感となり、寄付き段階での日経平均の下げ幅は限定的だった。

 セクター別では、食料品、繊維製品、水産・農林、化学、不動産業などが下落率上位、鉱業、石油石炭製品、非鉄金属、精密機器、鉄鋼などが上昇率上位に並んでいる。東証1部の売買代金上位では、ホンダ<7267>、東エレク<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>、武田薬<4502>、富士通<6702>などが下落。他方、オリンパス<7733>、伊藤忠<8001>、シスメックス<6869>、オリックス<8591>、住友鉱<5713>、カプコン<9697>などが上昇している。《US》

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