ユーロ週間見通し:伸び悩みか、EU復興基金の合意期待も

2020年7月18日 15:03

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記事提供元:フィスコ


*15:03JST ユーロ週間見通し:伸び悩みか、EU復興基金の合意期待も
■強含み、7-9月期における景気回復への期待も

今週のユーロ・ドルは強含み。一時1.14ドル台半ばまで買われた。欧州復興基金創設について悲観的な意見が出ているものの、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が7-9月期からの景気回復の可能性を指摘したことから、ユーロ買いは継続。米長期金利が伸び悩んだことも意識されたようだ。取引レンジ:1.1299ドル-1.1452ドル。

■上げ渋りか、安全逃避のユーロ売りが強まる可能性も

来週のユーロ・ドルは上げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)はパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の一段の規模拡大は見送った。目先的には欧州連合(EU)復興基金の議論の行方を見極める展開となる。ただ、米国内での新型コロナウイルスのまん延で制限措置の再実施が警戒されており、安全逃避的なユーロ売り・米ドル買いが強まる可能性は残されている。

予想レンジ:1.1300ドル−1.1450ドル

■堅調推移、欧州復興基金創設への期待残る

今週のユーロ・円は堅調推移。欧州諸国における新型コロナウイルス感染再拡大への懸念はやや緩和されていること、欧州復興基金創設への期待は失われていないことから、リスク選好的なユーロ買い・円売りが優勢となった。ユーロ圏の製造業とサービス業の景況感は改善しつつあることも材料視されたようだ。取引レンジ:120円70銭−122円58銭。

■伸び悩みか、EU復興基金の合意期待も

来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州連合(EU)復興基金の議論の行方が気になるが、合意形成への思惑は消えていない。ただし、新型コロナウイルスの感染再拡大を警戒して安全逃避的なユーロ売り・米ドル買いが活発となった場合、ユーロは対円で伸び悩む可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・24日:7月マークイット製造業PMI(6月:47.4)
・24日:7月マークイットサービスPMI(6月:48.3)

予想レンジ:121円00銭−123円00銭《FA》

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