ガンホー、ダイキン工、しまむらなど/本日の注目個別銘柄

2020年6月24日 16:09

印刷

記事提供元:フィスコ


<8227> しまむら 7920 +360急伸。前日に6月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比27.0%増となり、10カ月ぶりのプラスに転じている。前月は同23.4%減であった。6月は客数が同16.0%増加したほか、客単価も同9.8%上昇している。営業時間の通常化、天候状態も追い風となり、客数が大幅に増加。巣ごもり需要のリラクシングウェアや衛生用品が引き続き好調。第2四半期以降の業績回復確度は一段と高まる形になっている。

<4527> ロート薬 3505 +55大幅続伸。新型コロナウイルスによる重症の肺炎患者を対象とした再生医療の治験を8月にも開始すると発表している。体内に投与すると患部に集まり、炎症や過剰な免疫反応を抑える効果が期待されている「間葉系幹細胞」を投与していく。21年12月までに安全性や有効性を検証していく計画のようだ。新型コロナによる死亡率の低下につながるものとして、期待感を選好させる動きにもなっている。

<3765> ガンホー 2083 +179急反発。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は52.7億円で前年同期比59.5%減益となった。主力「パズドラ」のアクティブユーザー数減少などによって、売上高は同43.0%減と、四半期ベースでは上場来最大の減少率となっている。ただ、前四半期比でみると、売上高は3.3%増と4四半期ぶりの増収転換、営業利益も8割超の増益に転じており、最悪期脱出とポジティブに受け止められる形になっている。

<6955> FDK 855 +150ストップ高。前日にSMD対応小型全固体電池SoLiCellの年内量産開始を決定と発表していることが買い材料視されている。量産体制の予定としては、今年度中に月30万個規模の生産体制を整備し、22年度には月200万個規模とする計画のようだ。電解液を使用した電池では適用困難な過酷な環境下など、高耐久性が求められるアプリケーションにも適用できる。今年度からの業績寄与も期待される状況となっているもよう。

<3753> フライト 882 +150ストップ高。マイナンバーカードの読取に対応した次世代型マルチ決済装置「Incredist Premium II」の発表を前日に行った。従来のあらゆるクレジットカード決済に加えて、新たにマイナンバーカード読取にも対応し、20年秋より販売を開始する計画。マイナンバーカードは、マイナポイントや健康保険証としての利用などにより、今後活用が広がっていくとみられ、同決済装置のニーズの高まりが意識された。

<7992> セーラー 192 +50ストップ高。筆頭株主であるプラスを割当先とした20億円のCB発行を発表している。CB発行による潜在株式数は1503万7593株で希薄化率は102.84%、転換価額は133円としている。株式転換後はプラスの連結子会社となる。株式価値希薄化以上に、財務の安定化や信用補完を評価する動きが優勢になっているようだ。また、プラスが新たに設立したコーラスへの国内文具営業の業務委託も発表している。

<7606> Uアローズ 1860 +81急伸。本日は同社のほかにも、アダストリア<2685>やハニーズHD<2792>、良品計画<7453>など、小売各社の強い動きが目立った。20日締め企業の6月月次が好調であり、西松屋チェ<7545>は前年同月比33.8%増、しまむら<8227>は同27.0%増などとなった。天候要因に加え、外出自粛や旅行自粛の反動に伴う消費者の購買意欲の顕在化が背景。月末締め企業の今後の月次回復も連想された。

<6963> ローム 7220 -190反落。SMBC日興証券では、目標株価を6900円から8100円に引き上げた半面、投資判断は「1」から「2」に格下げした。3月安値から株価は大幅上昇しPBR1倍水準を回復。自動車電装化のプラス影響が先送りされたほか、ゲーム機器、OA機器向け売上のピークアウトが見えてきたことなどが格下げの背景。また、自動車生産台数の減少を織り込み、21年3月期営業利益は268億円から178億円に減額した。

<7561> ハークスレイ 1105 +95大幅反発。前日に発表した自己株式の取得発表が好感されている。発行済み株式数の3.19%に当たる30万株、3.195億円を上限とし、取得期間は6月24日から7月31日までを取得期間としている。同社の自社株買いは、15年7月から16年1月まで実施した以来とみられる。取得期間が短く、立会外で実施される可能性もあるが、株価が安値圏にあり、一株当たり価値の向上をプラスにとられる動きが先行。

<6367> ダイキン工 16925 +140続伸。ゴールドマン・サックス証券では投資判断「買い」を継続で、コンビクション・リストに新規採用としている。目標株価も16000円から19000円にまで引き上げている。withコロナ時代に向けて高まる「空気質」への意識が追い風になると評価しているようだ。製品構成や売価の改善などが業績面でも顕在化、新型コロナ禍を通じて平準化利益の目線が切り上がる稀有な銘柄と位置付けている。《US》

関連記事