無症状の新型コロナ患者、全体の45%に及ぶ可能性も 米研究機関

2020年6月17日 06:49

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 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染しても、無症状な人が存在する。米スクリプス研究所は、まったく病症を示さない人が最大で全体の45%に及ぶ可能性があると発表している。

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■16種類の研究から情報収集

 研究グループは、世界中の16種類に及ぶ多様なコホート研究から情報を収集した。医学関連の参考文献を検索できるPubMed、生物学や医学のプレプリントサーバーであるbioRxivやmedRxiv、Googleで検索されたレポート等からデータが収集された。これらは在宅看護やクルーズ船、囚人など、多様なグループを含むという。

 たとえば4つの州に及ぶ3,000人以上の囚人に新型コロナウイルスの陽性検査を実施したところ、96%が無症状だった。また横浜に着岸したダイヤモンドプリンセス号の76人の無症状患者に対しCTスキャンを実施したところ、54%に肺の異常が確認されたという。研究グループは、無症状患者には新型コロナウイルスによるダメージがないとは主張できないことを強調する。

 検証の結果、新型コロナウイルスの感染者のうち最大で45%が無症状であると推定された。研究グループによると、こうした無症状患者は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡散に大きく寄与し、パンデミックを阻止するために広範囲での検査や接触追跡の必要性を強調するという。

■軽症患者と無症状患者の感染力の違いは不明

 無症状患者からのウイルス感染は14日以上と長い期間で起こりうることを、研究結果は示唆するという。軽症患者と無症状患者のあいだでウイルス量は非常に似ているが、感染力が両者で同じであるかどうかについては不明だ。問題解決のためには、大規模な研究が必要だという。

 時系列データが不足しているため、無症状な患者と将来症状が現れる患者とを区別することは現状難しいというのが、研究グループの認識だ。

 研究の詳細は、米医学学術雑誌Annals of Internal Medicineに3日付で掲載されている。(記事:角野未智・記事一覧を見る

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