ポルシェ・タイカン日本デビュー テスラの対抗馬でなく、これがポルシェBEV

2020年6月10日 16:08

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タイカン ターボ(ポルシェ・ジャパンの発表資料より)

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 ポルシェ・タイカンの日本国内販売価格が6月5日に発表された。筆者も自動車ジャーナリストの端くれと見られているのだが、財経新聞では正式な試乗をディーラーに申し入れていない。そのため、試乗は個人的に援護者のご厚意で行うため限られた車種しか乗ることは出来ていない。ポルシェ・タイカンの走行性能については推察であり、あまりコメントは出来ない。

【こちらも】ポルシェのEV「タイカン」、国内販売価格は1448万1000円から

 ポルシェ・タイカンは大変珍しく、試乗できないことが残念に思えるクルマである。テスラについては試乗したいとも所有したいとも思えないのだが、ポルシェ・タイカンの出来は試さなければと考えている。それは、BEV(純電動車)であるだけでなく、ポルシェブランドを体感できる貴重なチャンスであると思えるからだ。

 筆者が「試乗しないと分からないクルマ」と思うことは、市販車ではほとんどないのだが。宣伝文句ではなく、造る技術の背景を知れば、クルマの出来についてほとんど議論の余地はなくなってしまうのが通常だ。

 ポルシェ・タイカンのパワーユニットは、やはりバッテリーの容量で決まっているようだ。ラインナップ最高峰のタイカン ターボSで、システム最高出力761PS、最大トルク1050N・m。加速時はスキッドコントロールがなければ、4WDかつポルシェのドライブバイワイヤの調整が巧みと言えども、熟練を要するであろう。

 もちろん日産・リーフのようなことはなく、すべてはコントロールされているようだ。リアは2段ギアボックスが組み合わされているようで、これはドイツアウトバーンを200km/hで巡行するには必要であろう。

 ポルシェ・タイカンの0-100km/h加速は、2.8秒である。テスラSが2.5秒と公表しているので少々劣るが、この低速加速ではエンジン車のスーパーカーでもなかなか追いつけない。そういったモーターの利点と、一方で弱点をテスラSともども見せている。

 モーターは現状、5,000回転を超えるあたりから極端にトルクを失うのが特性で、最高速を上げるには変速機が必要であろう。モーターの進歩が待たれる部分だ。それでも2段変速で十分である。また、バッテリー93kWh容量で、WLTPモードで400kmオーバーの最大航続距離を記録する。

 ポルシェ・タイカンの協調ブレーキは、アクセルを離すと回生ブレーキがかかる日産・リーフのように減速するタイプではないようだ。アクセルを離した時の減速感は、エンジン車のエンジンブレーキの程度なのであろう。しかし、フットブレーキを踏むと、その踏力に応じて減速するのだが、その90%は「回生ブレーキ」の働きであると言う。

 さすがタイカンは綿密な仕上がりを予測させる内容で、やはりこれ以上は試乗してからとしよう。そしてその前に、出来れば工場内部の情報が欲しい。つまり、BEVの生産ではどの程度の製造技術、生産技術が必要なのかを知りたいのだ。それにより、自動車メーカーの今後の運命を知ることが出来ると思うからだ。

 価格は、タイカン4S:1448万1000円、タイカン ターボ:2023万1000円、タイカン ターボS:2454万1000円。レーンチェンジアシスト、アダプティブクルーズコントロール、サラウンドビュー付きパークアシストなどを標準装備。すべて右ハンドル仕様である。イギリスがあるとはいえ右ハンドルの用意があることは、昔と違ってポルシェも「造り方」がうまくなったのであろう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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