コラム【新潮流2.0】:無敗(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆)

2020年6月3日 09:35

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記事提供元:フィスコ


*09:35JST コラム【新潮流2.0】:無敗(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆)
◆中央競馬ですごい記録が出た。先週行われたオークスでは1番人気の桜花賞馬、デアリングタクトが優勝。63年ぶり2頭目となる無敗での牝馬クラシック2冠を達成した。そして昨日行われたダービーでは皐月賞馬コントレイルが圧勝した。父・ディープインパクト以来15年ぶり史上7頭目となる、こちらも無敗の2冠達成だ。

◆競馬では、走る馬のほうは「無敗」があるが、賭ける人のほうには「無敗」はあり得ない。「期待値がマイナスなものにお金を賭ける」というギャンブルの定義から、長く賭け続けると確率的に負けるようにできている。ギャンブルに勝つ秘訣を教えよう。それは浮いているうちにやめる、勝ち逃げをするということだ。ところが勝っている時は、非常に気分が良い。そんな時にやめるなんてことはなかなかできやしない。かくして、マイナスに沈むまで続けてしまうのだ。

◆投資も似たようなところがある。相場が上がっている時は気分がいい。そんな時に相場から降りるのは難しい。反対に相場が急落に見舞われると怖くなって投げ売りしてしまう。ところが長期の株式市場の歩みが示す通り、株式相場は何度もそうした暴落から立ち直り高値に戻るものである。安値で売ってしまえばその後の戻りを獲り逃す。当たり前だが相場は高い時に売って安い時に買うものである。

◆ダービーに話を戻すと、昨日のコントレイルは翔ぶような走りでゴール板を駆け抜けた。まさに父・ディープインパクトを彷彿とさせる走りだった。ただ違和感もあった。普通ならゴールの瞬間は地響きのような大歓声に包まれるものだが、それがない。2週連続クラシックで無敗の2冠達成という快挙が、無観客レースだったというのがなんとも惜しい。

マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆
(出所:6/1配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より抜粋)《HH》

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