車を操る愉しみは不滅だ

2020年5月20日 17:39

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トヨタのCM「トヨタイムス」で、社長が好きな車を聞かれて、一番好きな車は「うるさくて、ガソリンくさくて」 (画像: トヨタ自動車発表資料より)

トヨタのCM「トヨタイムス」で、社長が好きな車を聞かれて、一番好きな車は「うるさくて、ガソリンくさくて」 (画像: トヨタ自動車発表資料より)[写真拡大]

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●自動車は2極分化する

 前回、自動車は将来的には2極分化すると筆者の持論を展開した。

【こちらも】将来クルマは2極分化する

 単なる貨物運搬手段、単純移動手段である車には、自動運転技術を極力盛り込めばよい。自動運転技術やEV技術の進歩等により、「人」と「物」を安全に「移動」「輸送」するには、今後とも進歩して行くことが望まれる。

 貨物輸送で自動運転システムが実現する場面は、工場内での「自動搬送システム」が、公道を使って広域展開される形態と考えれば判り易い。ファミリーカーも、ヒューマンエラーによる交通事故を回避するためには、積極的に導入すべきだろう。

 他方、趣味として、スポーツとしての車は、それを運転する人に、保有する歓び、操縦する歓びを与えてくれる存在であるべきだ。

 ヒューマンエラーによる交通事故回避システムを別にすれば、「趣味」や「スポーツ・競技」の分野は、自動運転とは一番離れた位置にあるのではと考える。

●スポーツカーは不滅だ

 「チューニング」、「ドレスアップ」の様な、愛情を注ぐ対象としての車に対する付加作業や、「ドライブテクニック」を磨くと云った、ドライバーの技量で「機械任せ」にしない努力を要求する車がある。

 NSX、スープラ、86、ロードスター。

 純粋な内燃機関だけを搭載した車か、ハイブリッドシステムを搭載するかは別として、ドライバーが車を「操る」「乗りこなす」ことに喜びを感じる「クルマ好き」にとっては、車に乗ること、車を操ることが目的であり、車に乗るために「目的地」を設定する。

 スカイラインが手放し運転が可能だとCMで訴求しているが、個人的には「俺の飼っている狼は、お手をする」と云っている様な感じがして、「違うだろう~」と思う。

 確かに夫婦共用で、あまり運転が得意でない奥方が乗る場合に備えてなら、判らないでも無いが~。

●トヨタの社長に共感

 車好きには、高性能スポーツカーのエンジン音や排気音は、官能的でさえある。

 ガソリンの匂(にお)いも(匂(にお)い=好ましいにおいで、臭(にお)い=悪いにおいではない)、車好きにはたまらないにおいだ。
 
 トヨタのCM「トヨタイムス」で、社長が好きな車を聞かれて、一番好きな車は「うるさくて、ガソリンくさくて」と答えているのが印象的だ。

 「安心・安全」を常に唱え、車が好きで、車を愛し、車に造詣が深い経営者なればこそである。

 本名では差し障りがあるため、愛知万博のマスコットキャラクターとして人気だった「モリゾーとキッコロ」にちなんで「MORIZO(モリゾウ)」というドライバーズネームを名乗って、レースに参戦している様な経営者も珍しいし、共感を覚える。

●車好きにとっての理想の車

 エンジン音、排気音は感性に訴えかける「心地よい、適度な音量」が理想だ。そして、「人車一体」の運転感覚。

 Fun to Drive.
 Be a driver.

 運搬手段である「荷馬車」は「自動車」に置き換えられた。

 そして馬と心を通わせ、正面から向き合う「乗馬」用の馬が残った

 近距離の単なる移動手段、運搬手段は「自動運転」、「電気自動車」に任せて、エンジン音やエキゾーストノートを楽しみ、ドライバーの「技量で車を制御する歓び」を得ることができる「愛車」は今後もずっとその地位を保つだろう。

 やはり車は、単なる移動手段の「道具」ではなく、家族の一員のペットの様な存在だと考えている。

(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る

冒頭に挙げた、豊田章男社長のCMロングバージョンは23分56秒。

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