米国株見通し:上げ渋りか、雇用情勢の歴史的な悪化に思惑

2020年5月6日 17:00

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記事提供元:フィスコ


*17:00JST 米国株見通し:上げ渋りか、雇用情勢の歴史的な悪化に思惑
(16時50分現在)

S&P500先物      2,875.38(+17.13)
ナスダック100先物   8,981.50(+57.25)


グローベックス米株式先物市場でS&P500先物、ナスダック100先物は堅調、NYダウ先物は100ドル超高。NY原油先物(WTI)も高値圏を維持し、今晩の米株式市場は買い先行となりそうだ。


5日の取引で主要3指数は続伸。ダウは一時24000ドル台に浮上したが、その後失速し133ドル高にとどまった。カリフォルニアをはじめ複数の州でロックダウンを段階的に緩める動きが好感され、序盤は買い先行。新型コロナウイルスのワクチン開発への期待感も、市場心理をさらに改善させた。ただ、この日発表されたISM非製造業景況指数は悪化の度合いが想定内となったものの、50を下回る内容から景気後退懸念が意識され、徐々に上げ幅を縮小した。


本日も同様の展開が予想される。新型コロナウイルスの発生源をめぐる米中対立が警戒されるなか、連休明けの中国株が堅調に推移した影響でやや買いが入りやすい。また、原油価格が高値圏を維持し、相場への不安はさらに後退しよう。しかし、8日の雇用統計の先行指標となる今晩のADP統計は、労働市場の急激な悪化を示すとみられる。経済指標の低調な内容は織り込み済みとはいえ、歴史的な低水準なら株買いを弱めるとみる。なお、個別銘柄では決算発表のゼネラル・モーターズやオフィス・デポ、パーソンズなど多数が注目されている。《TY》

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