世界経済の巨額損失

2020年4月15日 15:07

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記事提供元:フィスコ


*15:07JST 世界経済の巨額損失
 国際通貨基金(IMF)が14日に発表した最新の世界経済見通しによると、2020年の世界経済の成長率は−3.0%になるもようだ。IMFは「新型コロナウイルスによって経済活動が停滞し、1930年代の大恐慌以来では最悪の景気後退になる」と予想している。2021年はプラス成長になると予測しているが、IMFは「経済の不確実性が非常に高い」と指摘しており、新型コロナウイルスの世界的大流行の行方次第では予測より大幅に悪い結果となる可能性があるとの見方を伝えている。

 IMFのチーフエコノミストによると「最善のシナリオの下、世界経済の生産高は2年間で9兆ドル減少する」と予測している。減少規模はドイツと日本の国内総生産(GDP)を合わせた額を上回ることになるようだ。市場関係者の間からは「IMFの経済予測を100%信頼しているわけではないが、ウイルス感染の終息時期が半年程度遅れただけでも、世界経済に与える影響は極めて大きなものになる」、「米国株式の持続的な反発は難しくなる」との声が聞かれている。《MK》

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