今日の為替市場ポイント:米長期金利低下などを意識してドル買い抑制も

2020年4月15日 08:43

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記事提供元:フィスコ


*08:43JST 今日の為替市場ポイント:米長期金利低下などを意識してドル買い抑制も
14日のドル・円は東京市場では107円78銭から107円54銭まで下落。欧米市場でドルは107円67銭まで買われた後に106円98銭まで下落し、107円21銭で取引終了。

本日15日のドル・円は、主に107円台前半で推移か。米長期金利は弱含みとなっていることや原油安を意識して、リスク選好的なドル買い・円売りは引き続き抑制される可能性がある。

国際通貨基金(IMF)が14日に発表した最新の世界経済見通しによると、2020年の世界経済の成長率は−3.0%になるもようだ。IMFは「新型コロナウイルスによって経済活動が停滞し、1930年代の大恐慌以来では最悪の景気後退になる」と予想している。2021年はプラス成長になると予測しているが、IMFは「経済の不確実性が非常に高い」と指摘しており、新型コロナウイルスの世界的大流行の行方次第では予測より大幅に悪い結果となる可能性があるとの見方を伝えている。

IMFのチーフエコノミストによると「最善のシナリオの下、世界経済の生産高は2年間で9兆ドル減少する」と予測している。減少規模はドイツと日本の国内総生産(GDP)を合わせた額を上回ることになるようだ。市場関係者の間からは「IMFの経済予測を100%信頼しているわけではないが、ウイルス感染の終息時期が半年程度遅れただけでも、世界経済に与える影響は極めて大きなものになる」、「米国株式の持続的な反発は難しくなる」との声が聞かれている。《CS》

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