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クラウドソーシングの副業は稼げないのか? (5)「報酬アップの罠」

2020年4月12日 08:54

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 デリケートだが切実なのは、「報酬アップ」の話題だ。クラウドソーシングでの報酬アップについては、なかなか多くが語られていない。本記事では、副業者が留意したい、報酬アップの罠について紹介する。

【前回は】クラウドソーシングの副業は稼げないのか? (4)「SEOの正体 2」

■報酬アップが必ずしも収入増とは限らない点に注意が必要

 クラウドソーシングで副業をする人の多くは、収入を増やすことが目的だろう。より多くの収入が欲しければ、報酬アップのチャンスは逃したくない。しかし、報酬アップが必ずしも収入増にはつながらない点に注意が必要だ。

 副業者側にとって、報酬アップは、仕事に対する正当な対価と主張である。一方、クライアントにとっては、コスト増に他ならない。もちろん、仕事の質に対して適正な報酬が支払われるべきだ。だが、クラウドソーシングでは、そうとは限らない。

 まず、クラウドソーシングで仕事を発注するクライアントの多くは、アウトソーシングが目的である。それは同時に、コストを抑えるための手法だ。そのため、クライアント側には、常に少しでもコスト(報酬)を低くしたいという心理が働く。

 副業者が報酬アップに成功したとしても、同時にクライアントはより報酬が安く済む受注者を新たに探し出す。安くて質が良いは、誰にとってもメリットだからだ。増税と同じように、報酬アップに伴って、受注量が鈍化することも珍しくない。だから、報酬アップ前に比べ、むしろ受注量は減りかねないのだ。

■報酬アップと共に高い能力とクオリティが求められる

 ここまでだと、少々不条理に感じるかもしれない。だが、クラウドソーシングの多くは業務委託契約であるため、正社員の労働条件とは大きく異なる。それは、クラウドソーシングで副業しやすいことと、表裏一体なのだ。副業にアクセスしやすく稼ぎやすい反面、契約面でも簡素さが目立つ。

 もちろん、予算面に余裕があるクライアントであれば、プロに発注するだろう。高い質が期待できるプロは、クラウドソーシングにも多数いる。彼らは仕事の単価も高く、実績もあり、その多くがフリーランスだ。また単価の高さには、作業範囲の広さと査定の厳しさも伴う。

 ライティングの場合、作業範囲が企画や見出しにまで及べば、それだけ単価も上がる傾向にある。しかし、それはクライアントが記事の企画能力を評価しているからだ。さらに、報酬アップを申し出れば、より厳しく仕事を評価されるようになる。これを乗り越えるには、実績と能力が不可欠だ。

 クラウドソーシングの副業を始めて日が浅い場合、早い段階での報酬アップ交渉はおすすめできない。場合によっては受注量が減り、全体の収入が減るリスクがあるためだ。複数の継続案件の報酬アップを同時に行えば、さらにリスクは増す。

 効率的な報酬アップ交渉については、また次回みていきたい。(記事:西島武・記事一覧を見る

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