概況からBRICsを知ろう 上海総合指数は値下がり、外部環境の不透明感を嫌気する流れ

2020年4月2日 09:03

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記事提供元:フィスコ


*09:03JST 概況からBRICsを知ろう 上海総合指数は値下がり、外部環境の不透明感を嫌気する流れ
【ブラジル】ボベスパ指数 70966.70 -2.81%
1日のブラジル市場は続落。主要指標のボベスパ指数は前日比2053.05ポイント安(-2.81%)の70966.70で取引を終えた。73010.8から69568.6まで下落した。

小幅安で寄り付いた後は下げ幅を拡大させ、引けまで安値圏で推移した。海外市場の下落を受け、ブラジル株への売りも広がった。また、新型コロナウイルスの感染拡大の長期化観測などもリスク回避の売りを加速させた。ほかに、経済指標の悪化が足かせに。3月のマークイット製造業購買担当者景気指数(PMI)は48.4となり、前月の52.3を下回った。

【ロシア】MICEX指数 2473.61 -1.40%
1日のロシア株式市場は反落。主要指標のMOEX指数は前日比35.20ポイント安(-1.40%)の2473.61で取引を終了した。2491.66から2449.01まで下落した。

売りが先行した後は下げ幅を縮小させ、引けまで狭いレンジで推移した。海外市場の下落が警戒され、ロシア市場にも売り圧力が高まった。また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界景気の一段悪化観測も嫌気された。このほか、原油需要の落ち込み観測が対象銘柄の売り手掛かり。格付け会社フィッチ・レーティングスは最新リポートで、原油市場について、4-6月には一段と厳しくなるとの見方を示した。世界景気の悪化に伴う需要が一段と落ち込むほか、生産量の増加などが原油価格を圧迫すると予測した。

【インド】SENSEX指数 28265.31 -4.08%
1日のインドSENSEX指数は反落。前日比1203.18ポイント安(-4.08%)の28265.31、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同343.95ポイント安(-4.00%)の8253.80で取引を終えた。

終始マイナス圏で推移し、引けにかけて下げ幅を拡大させた。機関投資家がインドの成長予想を相次いで下方修正していることも改めて嫌気された。また、財政赤字の拡大も圧迫材料。報告によると、2019年4月から2月までの財政赤字は2019年度目標の135.2%に拡大したという。

【中国本土】上海総合指数 2734.52 -0.57%
1日の上海総合指数は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比15.77ポイント安(-0.57%)の2734.52ポイントと反落した。

外部環境の不透明感を嫌気する流れ。中国以外の国・地域では新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、サプライチェーン寸断の影響が中国本土にも及ぶと懸念されている。米ジョンズ・ホプキンス大学の最新データによれば、世界の感染者は84万人(日本時間1日午前5時時点)を超えた。各国が感染拡大抑制策を強化するなか、経済活動の停滞も長期化すると不安視されている。ただ、大きく売り込む動きはみられない。景況感の改善などを手がかりに、指数は小高く推移する場面もあった。政府が発表した3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)に続き、この日の取引時間中に民間が発表した同月の財新中国PMIも予想を上回り、節目の50を2カ月ぶりに上回った。《CS》

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