ネット証券で増加する個人投資家の参入 その背景とは

2020年3月24日 16:48

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SBI証券の投資信託の積立サービス設定金額及び設定口座数の推移(画像: SBI証券の発表資料より)

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 ネット証券での、個人投資家の動きが活発化している。楽天証券は23日、口座開設申し込みの急増により手続きに時間を要していることや、カスタマーセンターがつながりにくくなっていることを、ホームページ上で報告した。また、3月16日には、同じくネット証券大手であるSBI証券が、投資信託の積立設定金額が直近3カ月半で50億円増えたことを発表している。

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 新型コロナウイルスの影響により市場が荒れる中、ネット証券での個人投資家の新規参入が増えているのはなぜなのか。その背景について解説する。

■将来の資産作りとして、若い世代の投資への関心が増加

 そもそも、資産作りのひとつとして新たに投資を始めたいと考える人は、特に若い世代において増加していた。2019年6月、金融庁から「老後資金として必要な貯蓄額は2000万円程度である」という報告が出されたからである。

 都市銀行の普通預金金利が0.001%である日本において、預貯金だけで2000万円を貯蓄することは難しい。そのような中、今回の株価急落を受けて、多くの人が投資を始めてみようと考えた。これが、口座開設急増の背景だろう。
 

■ネット証券の魅力は使い勝手のよさと手数料の安さ

 取引数が増加した楽天証券やSBI証券は、「ネット証券」といわれる証券会社である。ネット証券の特徴は、利便性のよさと手数料の安さだ。

 ネット証券では、口座開設から売買まで、すべての手続きをネット上で完結できる。スマートフォンやパソコンさえあれば、時間や場所を選ばずいつでも取引できるため、特に若い世代にとっては使いやすい証券会社だといえるだろう。

 また、窓口や店舗を持たないネット証券は、人件費などの費用を抑えられる。そのため、店舗型の証券会社に比べ手数料が安い。つまり、ネットでの手続きに抵抗がなく、コストについてシビアに考える若い投資家の参入が、ネット証券の取引増加の一因だといえるだろう。

■投資信託の積立は少額から可能。リスク分散の効果も

 先述のとおり、SBI証券では投資信託積立の設定金額が増加している。投資信託を積立るメリットは、少額から投資ができることと、時間をかけてリスク分散できることだ。

 少額から投資できる積立は、余剰資金が少ない人や投資初心者でも始めやすい。また、積立で長期間購入し続けることで、購入時の価額が平準化され、売却損が出るリスクの軽減を図れる。

 このように積立は、若い人でも比較的始めやすく、リスクを抑えた運用を目指せる投資方法であるため、この3カ月の設定金額が急増したのではないか。

■さいごに

 新型コロナウイルスの終息が見えない現状では、株価が低い状況が続く可能性もある。今後、個人投資家による新たな投資がどのくらい増えていくのか、引き続き注目していきたい。(記事:yamamoto・記事一覧を見る

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