世界市場はボルマゲドン、コロナショックでなぜ米ドルだけが上昇するのか?

2020年3月20日 17:13

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 3月20日現在、コロナウイルスショックによって世界市場全体がなだれ落ちるような下落相場を展開している。大恐慌のサインである流動性不足・ボルマゲドン(ボラティリティ・アルマゲドン)が始まったと経済アナリストが声を上げる中、なぜか米ドルだけが上昇相場を継続している。
*アルマゲドンとは聖書・黙示録にあるイエスと悪魔サタンの最後の戦い

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 3月16日にFRBが緊急利下げと量的緩和策を発表した。金利は一気に1%マイナスで実質ゼロ金利へ、なお米国債などの購入を含むを量的緩和も7,000憶ドル追加して、トータル2兆2,000億ドルが市場に投入される。また、トランプ大統領も今後1兆ドルもの景気対策を打ち上げた。これほど大量の米ドルが世界経済に投入されるというのに、相変わらず米ドル奪戦が継続しているのはなぜか?

 その原因は2つ。猛烈な勢いでリスク回避の資産売却が進み、現金化された資金の転用先が見当たらないことが1つ目。コロナウイルスの拡大が止まらぬうちは、安心して投資できる市場を確定するのが難しいのだ。

 今回のコロナウイルスショックで世界市場は25兆ドルもの損失を生み、さらに12兆ドルあまりのマージンコール(追証)が返済を迫間られている。これが2つ目の原因だ。急落する各相場では、高いレバレッジによる信用買いから発生する追証の嵐が吹き荒れていて、そのために米ドルを用意する必要が増している。

 これから訪れるかもしれない大恐慌は、2008年のリーマンショックを超えるだろうと目されている。現在の恐怖指数(VIX)は85.47で、リーマンショックの89.53に迫る勢いで悪化している。多少の経済危機なら安全資産である国債や金へ避難するが、今はそれすらも許さぬ状況だ。

 まず米ドル/円の相場を確認してみると、2月20日よりパニック相場となった世界マーケットだが、世界投資の中枢であるNYダウが同月20日をピークに、崖をころげるように2万ドル割れを記録している。この間の下落率は30%以上で、まだ下げ止まり感がない。

 それに加えて世界各国の株市場も連れ安状態、日経225も2万4,000円から1万6,500円まで30%を超える下落相場だ。債券市場も軒並み大幅下落で、もはやリスク回避の役目を果たせず。新進気鋭のビットコイン市場も散々な状態である。

 なお原油においては、コロナウイルス対策による需要の低下と産油国の減産協定の破断、サウジアラビアの大幅増産によって1バレル23ドルまで下落。東京の不動産市場もすでに下落相場で、安定資産の金でさえ、ここ数日は下落トレンドを形成中である。

 このように世界の投資市場は、明らかにコロナウイルスショックでパニック的な大恐慌の様相を呈している。経済アナリストたちの多くがリーマンショックの10倍の危機と叫んでいるが、いよいよ本格的に始まった感がある。

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