マイクロソフト、ビル・ゲイツ氏の取締役退任を発表

2020年3月15日 07:17

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 マイクロソフト米本社は13日(現地時間)、同社の共同創業者兼技術アドバイザーであるビル・ゲイツ氏が、同社取締役を退任したと発表した。ゲイツ氏は取締役退任後、以前から取り組んでいる健康、教育、気候変動にかかる慈善活動により多くの時間を割く予定。

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 一方、取締役退任後も同社の技術アドバイザーとしての立場を維持し、サティア・ナデラCEOをはじめ同社の幹部を引き続きサポートする意向を示した。PCの黎明期を牽引したゲイツ氏は1955年生まれの64歳で、今後の活動に世界中から注目が集まる。

 マイクロソフト社は、ゲイツ氏がハーバード大の学生だった1975年(諸説あり)に、高校の先輩であるポール・アレン氏と創業したソフトウェア開発・販売会社。IBM向けに開発したOS、MS-DOSをきっかけに現在の礎を作り、その後Windows95の開発販売によりPCを一般家庭に普及させるきっかけを作った。

 ゲイツ氏は、2000年にCEO職をバルマー氏へ譲り、2008年には会長職を維持しつつもフルタイムでの仕事からは退いた。そして2014年からは取締役会長の職も退き第一線から離れていた。

 その間、2000年に妻メリンダ氏と世界最大の慈善基金団体であるビル&メリンダ・ゲイツ財団を設立。世界における健康や貧困問題の解決を主目的に活動する財団で、ゲイツ氏は2006年頃より同財団での活動を重視している。

 ゲイツ氏は、フォーブス誌世界長者番付において1994年から2006年にかけ13年連続で世界一となり、その後も2014年から2017年まで4年連続で世界一になるなど、資産家としても有名。「世界一の投資家」と呼ばれ長者番付でゲイツ氏トップを争うウオーレン・バフェット氏と親交があり、バフェット氏が上記財団へ史上最大規模の寄付を行ったのは有名な話。

 ゲイツ氏は、マイクロソフト社による今回の発表とは別に、「マイクロソフトは私の人生で常に大切な存在であり、サティアCEOや技術リーダー達がマイクロソフトの野心的なゴールを達成するために連携していく」と発表した。(記事:dailyst・記事一覧を見る

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