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子どもにとって最も効果的な学習時間とは 小刻み学習の効果

2020年1月28日 11:24

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 「1時間でいいから集中して勉強してほしい」そんな悩みをもつ親も多い。

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 ところが、子どもが1時間通して勉強するよりも、短時間で休憩をはさんだ方が学習効率が高いという結果が出ている。しかも勉強意欲も高まるそうだ。それは、ベネッセと東京大学の共同研究によって明らかにされた。

 調査方法は、中学1年生を対象として、習っていない英単語を覚えてもらうというものだが、あるグループは60分かけて学習、別のグループは休憩をはさみながら15分の学習を3回行った。その日のテストでは、60分通して学習したグループの方が回答率の伸びが良かった。

■長期的な記憶には小刻み学習

 ところが、翌日に同じテストをしてみると、15分を3回学習したグループの方が回答率の伸びが良くなる。しかも、1週間後のテストでも同じ傾向が見られた。

 つまり長期記憶には、小さく休憩を入れて、学んだことを定着させる「小刻み学習」の方が効果的なのだ。もちろん、すべての子どもにあてはまるわけではない。1つのことをじっくりと取り組みたい「研究者」タイプの子どもは、きりのいいところまで学習しないと本人が納得出来ないだろう。

 しかし、勉強が好きではない子どもへの声かけには有効だ。つまり「7時から8時まで勉強しなさい」と言われるとやる気も出てこないが「15分だけやってみよう」と声をかけてみるのだ。15分ならハードルも低いため、「そのくらいなら」と子どもも素直になりやすい。ちょっとしたすきま時間も活用出来る。

■ポイントは欲張らず、細く長く続けること

 小刻みに学習することは、成功体験の積み重ねでもある。決められた15分を集中して学習出来たということは、1時間だらだら学習するよりもよっぽど達成感を得られ、学習内容も忘れにくい。

 学習を始めて15分になったら、割り切って休憩を入れること。休憩は学習意欲を維持し、脳の疲れをリセットする効果もある。もしかしたら、子どもの方が「あとこれだけ、、」と渋るかもしれない。その「もう少しやりたい」という気持ちこそが、勉強を好きになる原動力にもなるのだ。

 しかし、この学習法で気をつけなければいけないのは、ついつい親が「欲張ってしまう」ことだ。せっかく15分集中したのだから、もう少しこのまま学習させようと、どんどん時間を延長させてしまうのだ。そうなると子どもも「またか」とうんざりして、勉強が嫌になる。

 本物の学習とは、集中力をいかに長く維持するかではない。質の良い学習をいかに多く経験するかである。勉強嫌いの子どもには、まずは1日15分だけ学習させてみよう。「物足りない」と思ってくれればしめたもの。学習は、細くても長く続けることが成功のポイントなのだ。

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