決算控え高値圏キープと循環的な物色想定/後場の投資戦略

2020年1月17日 12:27

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記事提供元:フィスコ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;24050.16;+117.03TOPIX;1735.52;+6.80

[後場の投資戦略]

 良好な外部環境を追い風に、本日の日経平均は寄り付き直後に取引時間中の昨年来高値を更新。上値では利益確定の売りが出やすいところだが、結局3ケタの上昇で前場を折り返した。イラン情勢を巡る懸念後退、米中の貿易協議における第1段階の合意などから、目先は運用リスクが取りやすいだろう。米経済を支える個人消費の堅調ぶりが改めて確認される一方、米長期金利の先高感はさほど強まっていない印象で、米国株は「適温相場」を背景に最高値の更新が続く。米株高に加え、TSMCの決算を受けて半導体関連の値がさ株が買われていることも日経平均の押し上げに寄与している。

 その半導体関連株でも伸び悩む銘柄が散見されるが、製品の向け先や株価位置などで選別する動きとみられる。昨年も度々指摘したが、強気の設備投資計画を掲げるTSMCなどの半導体受託生産(ファウンドリー)向け装置は好調が期待されるだろう。一部証券会社の投資判断引き上げが観測されたTHK<6481>が大きく買われているあたり、今後の業績・株価回復が期待できる「出遅れ景気敏感(シクリカル)株」を探る動きもなお活発と言える。国内でも今月下旬から決算発表シーズンが始まるのを前に、日経平均は高値もち合いを維持しつつ、個別株やセクターでは循環的な物色が続くとみておきたい。(小林大純)《AK》

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