「適温相場」取り戻し24000円台回復/後場の投資戦略

2020年1月14日 12:23

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記事提供元:フィスコ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;24026.81;+176.24TOPIX;1739.77;+4.61

[後場の投資戦略]

 米財務省が中国の「為替操作国」指定を解除したと発表し、15日に予定される米中協議での「第1段階」合意署名を前に両国の関係改善への期待が台頭。前場の日経平均は取引時間中としてはおよそ1カ月ぶりに24000円台を回復した。リスクオンムードから円相場は主要企業の想定より円安方向となる1ドル=110円台に下落。一方、10日に発表された2019年12月の米雇用統計で雇用者数や平均時給の伸びが鈍化し、米長期金利はやや伸び悩み。ハイテク株高を見ても、「米連邦準備理事会(FRB)は当面利上げに転じない」と考える市場参加者が多いことが窺える。「適温相場」が戻ってきた感がある。

 本日は日経平均先物や日経平均寄与度の大きい値がさ株への買いが中心とみられ、前引け時点での上昇率は日経平均の0.74%に対し、東証株価指数(TOPIX)は0.27%にとどまる。東証1部銘柄の半数以上は値下がりだ。日経平均も24000円を上回る局面では目先の利益を確定する売りが出やすいとみられ、ここからは高値圏でのもち合いとなる可能性がある。しかし鉄鋼株の上昇などを見ると、今後の業績・株価回復が期待できる「出遅れ景気敏感(シクリカル)セクター」を探る動きが窺える。このように、今月下旬からの決算発表シーズンを前に物色の裾野が広がってくることも期待できるだろう。(小林大純)《AK》

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