注目銘柄ダイジェスト(前場):石川製、アシックス、INSPECなど

2020年1月6日 12:26

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記事提供元:フィスコ


*12:26JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):石川製、アシックス、INSPECなど
石川製<6208>:2184円(+400円)
ストップ高。米トランプ政権は3日、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官をイラクの首都バグダッドで殺害したと発表。イランが報復をちらつかせる一方、米国は重要施設52カ所への反撃を警告するなど、両国の威嚇の応酬が激化する状況となっている。地政学リスクの高まりを映して、防衛関連と位置付けられる同社などに短期資金の関心が集中する展開へ。豊和工業<6203>なども急騰する展開となっている。


ビジョナリーホールデ<9263>:563円(-13円)
一時616円まで大幅上昇。19年12月13日に決定した譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行に関し、払込手続きが完了したと発表している。発行株数は52万2000株で、発行総額は約1.76億円。同社株は19年12月30日に直近高値(576円)を付け、200日移動平均線を上抜けた。先高期待の高まりに伴って個人投資家を中心とする資金が集まり、買いが買いを呼ぶ展開に。なお、朝高後は上げ幅を縮め、もみ合う展開となっている。


アシックス<7936>:1725円(-91円)
大幅反落。正月に開催された「箱根駅伝」において、ランナー着用シューズのブランドシェアではナイキの厚底シューズが圧倒、ナイキのシェアは85%程度に達したとも推測されているもよう。同社やミズノ、アディダスなどのシェアは大きく低下しているもようであり、とりわけ、ランニングシューズに強みを持つとされている同社の株価にはネガティブな反応が強まっている。


三菱UFJ<8306>:578.5円(-14.7円)
大幅続落。第3四半期決算において2074億円の特別損失を計上すると発表、インドネシア中堅銀行バンクダナモンの株価が下落していることで、「のれん」を前倒しで一括償却するもよう。減損計上の可能性は指摘されていたほか、通期の純利益9000億円予想、並びに、配当や自社株買いの方針にも変化はなく、サプライズは大きくないが、全体相場の大幅下落もあって、ネガティブな反応につながる形にも。


INSPEC<6656>:3330円(-115円)
大幅に続落。東証が19年12月30日から信用取引による新規の売付及び買付に係る委託保証金率を70%以上(うち現金40%以上)とする追加の規制措置を実施したことが引き続き売り材料視されている。日証金も増担保金徴収措置での貸借担保金率を引き上げている。12月27日に年初来高値(3740円)を付けており、買いが一巡して利益確定売りが広がっていることも株価の重しになっているようだ。


大塚家具<8186>:234円(+3円)
大幅に3日続伸。20年4月期第4四半期に3.04億円の特別利益を計上すると発表している。保有資産の効率化を図るため、投資有価証券を売却した。20年4月期の業績予想は未定だが、開示が可能となった段階で速やかに公表するとしている。18年12月期の営業損益は51.68億円の赤字、純損益は32.40億円の赤字だった。19年12月16日に直近高値(310円)を付けて以降、株価が軟調に推移していたことも値頃感につながっているようだ。


JXTG<5020>:512円(+14.1円)
大幅反発。米軍によるイランのソレイマニ司令官殺害を受けた中東情勢の緊迫化を背景に原油相場が上昇、イラクとイランの原油生産量は全世界の7%近くを占めていることから、今後の原油需給ひっ迫が想定される形になっている。先週末のWTI原油先物価格は前日比で3.1%の上昇となっている。原油高メリットの石油セクターは業種別上昇率のトップ、大手石油株は総じて全面高の展開に。《ST》

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