■「買いたい弱気」派なら上方修正セット銘柄に絞って師走相場へアプローチも一考余地
「買いたい弱気」と「売りたい強気」が、マーケットに溢れているようだ。買いたくても、先行きの不透明材料への懸念が先に立って足踏みを余儀なくされ、売りたくても、年初来高値を更新し続ける株価への怯えが邪魔して決断できず、売り方、買い方とも股裂きマインドに悩まされる。こういう時に最も危険なのが、「やっぱり」である。株価が急騰して「やっぱり」買いだと飛び付き買いして高値でハシゴを外され、株価急落時には「やっぱり」売りだと安値で雷同売りに走って担がれるなど、兜町で見慣れた日常茶飯事である。相場格言通りに「売れば二上がり、買いや三下がり、切ってしまえば本調子」などと嘆いても、後の祭りに終わる。
この股裂きマインドは、師走相場を前にさらにエスカレートする可能性がある。前週末15日に米国市場の主要株価指標が揃って史上最高値を更新し、日経平均株価も年初来高値を更新するのをみれば、出遅れ投資家も勝ち組投資家も負け組投資家も、「掉尾の一振」に乗り遅れてはならじと焦るからである。そこには当然のこととして「やっぱり」の危ない落とし穴が潜んでいる。「買いたい弱気」派がドテン強気に転じ、「売りたい強気」派が弱気に変わるときは、それ相当のリスクが待ち構えていることも覚悟しなければならない。
そこで「買いたい弱気」派にアプローチをお薦めしたいのが、上方修正セット銘柄である。上方修正セット銘柄とは、業績の上方修正と自己株式取得、さらには増配を同時に発表した銘柄である。かつては下方修正セット銘柄があった。業績を下方修正し、あるいは減配・無配転落した銘柄が、同時に自己株式取得、中期経営計画、役員報酬の減額などをセットで発表して精一杯の経営責任ポーズをアピールしたものである。今回、今年10月以降の決算発表イベントでも業績の下方修正や、四半期業績の減益とともに自己株式取得を発表した銘柄は数多く続いた。
これと真逆なのが業績上方修正セット銘柄である。業績を上方修正をしながらも、なおかつ自己株式取得も実施するという株主還元策を積極的に推進し、株価意識も高い上場会社の鏡のような銘柄である。自己株式取得で下値をサポートしつつ、業績の上方修正で上値にチャレンジする展開も想定できるとすれば、師走相場の主役の一角に躍り出る資格条件は十分ということになる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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