7日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で6日続伸、石薬集団4.4%上昇

2019年11月7日 18:00

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記事提供元:フィスコ


*18:00JST 7日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で6日続伸、石薬集団4.4%上昇
7日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比158.59ポイント(0.57%)高の27847.23ポイントと6日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が75.03ポイント(0.69%)高の10935.89ポイントと反発した。ハンセン指数は約3カ月ぶりの高値を切り上げている。売買代金は778億4700万香港ドルとなった(6日は728億6100万香港ドル)。

米中通商摩擦の警戒感がやや後退する流れ。中国商務部は7日午後、「中国と米国の両国政府は、追加関税を段階的に相互撤廃することで同意した」と発表した。通商協議の不透明感が意識されるなかで売られていたが、商務部のコメントを受けて指数はプラスに転じている。

ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が4.4%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が2.2%高、香港大手行の恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が2.0%高と上げが目立った。

業種別では、医薬品が高い。上記した石薬集団と中国生物製薬のほか、康哲薬業HD(867/HK)が7.5%、上海復星医薬集団(2196/HK)が5.3%、微創医療科学(853/HK)が3.0%、薬明生物技術(2269/HK)が2.8%、広州白雲山医薬集団(874/HK)が1.9%ずつ上昇した。このほか、長江グループ傘下のバイオテクノロジー会社、長江生命科技集団(CKライフサイエンス:775/HK)が23.3%高と続騰(6日は153%高)。同社傘下の米ポリノーマ(カリフォルニア州)はこのほど、皮膚がん(メラノーマ、悪性黒色腫)治療薬の最終臨床試験で有効な成果を得たとされる。ポリノーマ社は8日、米がん免疫療法学会で臨床データを報告する予定という。

中国金融セクターもしっかり。中国建設銀行(939/HK)が1.5%高、中信銀行(CITICバンク:998/HK)が1.6%高、海通証券(6837/HK)が1.8%高、中信証券(6030/HK)が1.6%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.5%高で引けた。

中国自動車セクターも買われる。広州汽車集団(2238/HK)が3.2%高、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.5%高、長城汽車(2333/HK)が1.2%高と値を上げた。

一方、本土市場は小反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12ポイント高の2978.71ポイントで取引を終えた。証券株がしっかり。医薬品株、食品・飲料株、自動車株、不動産株、インフラ関連株の一角も物色された。半面、銀行・保険株は安い。ハイテク株、海運・港湾株、エネルギー株、公益株なども売られた。

【亜州IR】《FA》

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