AIで故人を蘇らせる NHKが美空ひばりの新曲をAIで歌わせる

2019年10月15日 11:42

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 ドキュメンタリー番組「NHKスペシャル AIでよみがえる美空ひばり」で、新曲「あれから」を美空ひばりの歌声で歌い上げて見せたのはヤマハの技術者達だった。美空ひばりと言えば、1989年に、日本を代表する演歌歌手として惜しまれながら、この世を去った人だ。半世紀前、ひばりの全盛期に青春時代を過ごした筆者は、当然にその歌声を聴いていた。

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 あの頃、日本の社会で流行していた音楽と言えば、8割が演歌であっただろうか。ポップスでは「グループサウンズ」が全盛期であったが、中心は演歌であった。

 筆者は美空ひばりのファンではなかった。しかし、グループサウンズの歌の下手なことと言ったら、聞くに堪えないグループもある中で、ひばりの歌のうまさは光っていた。グループサウンズの中では「歌が上手」と言われたブルーコメッツとコンビを組んだ歌で、初めてひばりの歌を聴いた気がする。

 「ステージママ」と言われて子供から離れない母親のおかげで?ひばりは結婚生活にも失敗し、不良の弟に悩まされながらも面倒を見て歌い続けた「歌姫」であり、未だに日本一の大歌手と言ってよい存在であろう。『川の流れのように』が最後の楽曲となったが、未だに聴けば心にしみる歌声だ。

 それが、美空ひばりの特殊な才能によって歌われていたことが今回のNHKの試みで判明し、それゆえにAIで再現することが難しかったようだ。聴いてみると、全体的に「合成音」の感は否めないし、かなりなめらかで音程を外す不安感が全くしなかった。ひばりは時々音程を外す感があって聴いていて不安に感じるのだが、それが独特の完成された歌い方なのであろう。

 「あーあ~かわのながれ・・・・」と歌っている「か」のところの発声で、かなり高音の二重の同時発声がひばりの歌い方にはあり、AIは当初それを見抜けなかったようだ。音程を外しているようでいて見事に完成させる歌い方は、やはり天才のなせる業なのであろう。

 ヤマハの技術陣は、歌声合成ソフトウェア「VOCALOID」を用いてNHKの企画に参加したのだが、完成にはかなりの苦労が伴ったようだ。しかし、少々の不満はあるが、見事に新曲「あれから」を故人が歌い、語りかけるような楽曲に仕上げている。これはいよいよ、AIが故人を再現することの是非も議論しなければならない技術レベルになってきた。

 これからAIのディープラーニングは、他人の人格を真似して作り上げることも出来るようになるのであろう。音声や画像までも偽装することが出来る時代に入ってきた。よって、個人の人格とプライバシーを守る制度の構築が必要となってきたようだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

関連キーワード人工知能(AI)NHKディープラーニング(深層学習)ヤマハ

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