ファーストリテ、ソニー、東エレクなど/本日の注目個別銘柄

2019年9月4日 15:58

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記事提供元:フィスコ


<9983> ファーストリテ 62730 +540続伸。前日に8月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比9.9%増、2カ月ぶりのプラスに転換している。客単価が同3.2%低下した一方、客数は同13.5%の増加となった。夏物コア商品を中心に販売が好調だったもよう。19年8月期通期での既存店増収率は前期比1.0%増となり、7年連続で前年を上回った。8月は他の衣料品専門店も堅調推移となっているが、増収率の相対的な高さなども評価材料に。

<7453> 良品計画 1883 +68大幅続伸。前日に発表した8月の月次動向が好感されている。直営既存店売上高は前年同月比12.0%増、4カ月連続でのプラス成長となり、2ケタ成長は2年ぶりとなる。客単価が同4.0%低下したものの、客数が同16.7%増加した。とりわけ、衣料・雑貨が同26.1%と伸長しけん引役に。梅雨明け以降の気温上昇によって、盛夏商品の売上が月前半に大きく拡大したもよう。

<3962> チェンジ 2125 +374日続伸。「デジタル人材育成サービス統合パッケージ」の展開を開始すると発表したことで前日も強い動きが目立ったが、本日は、出資先企業がマザーズ上場承認を受けたと発表、追加の支援材料とされている。2018年7月に出資したAI CROSSが10月8日予定でマザーズに新規上場、同社が2017年3月より開始した『IPOアクセラレーションプログラム』における3社目の上場企業となる。

<2685> アダストリア 2215 +115大幅続伸。前日に発表した8月の既存店売上高は前年同月比5.5%増、客単価も同0.1%上昇したほか、客数も同5.4%増加。気温の上昇など背景に、夏物商品の売れ行きが加速化したもよう。自社WEBストアがメンテナンスで営業を休止しており、これを除いたベースでの増収率は同12.9%増となっているもよう。既存店売上は6月に一時落ち込んだが、その後の順調な回復が確認され、ポジティブな反応につながった。

<2379> ディップ 2480 +86大幅続伸で年初来高値を更新。CLSA証券では投資判断を「セル」から「バイ」に、一気に3段階格上げしている。目標株価も1250円から2900円にまで引き上げへ。人手不足により需要が増加するなか、残業時間を減らした正社員に対しては副業やパート・タイムの職に就くことが奨励されるなどで、需要成長モメンタムは持続とみている。anのサービス終了による競争緩和で市場シェアの拡大も期待できるとしているようだ。

<7532> パンパシHD 1626 +16反発。24年6月期にGMS事業の営業利益を今期見通し比3.5倍の420億円程度に伸ばす計画と報じられている。完全子会社化したユニーのGMS店舗の業態転換を加速して、収益を上積みするようだ。前期の転換済み店舗数は16、今後は転換ペースを引き上げ、22年末までに約100店を共同運営業態にする方針。業態転換に伴うコスト増は目先の収益を圧迫することになるが、中期的な収益力の向上を期待する動きが優勢に。

<7554> 幸楽苑HD 2546 -81大幅反落。前日に発表した8月の既存店売上高は2.8%増と11カ月連続の前年比プラスに。客数が同2.1%増になったほか、客単価も同0.6%増であった。継続的な販促施策の実施などが寄与した。ただ、ここ9カ月で見ると伸び率は前月に続く低水準にとどまり、株価の反発材料にはつながらず。また、アークランドサービスホールディングス<3085>との業務提携も本日発表しているが、期待材料視する動きは限定的に。

<7606> Uアローズ 3325 +140大幅続伸。前日に8月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比12.2%増と2カ月ぶりのプラス転換へ。小売既存店が同4.0%増とプラス転換したほか、ネット通販が同34.9%増と大幅に拡大した。セール需要が高まったことに加え、高額ダウンジャケットの売上などが好調、月末からの気温低下で秋物商品の動きも徐々に拡大しているもよう。13年3月以来の高い伸び率をポジティブ視する動きが優勢に。

<6758> ソニー 6150 +52堅調。東海東京証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も5500円から8000円に引き上げている。一時的損益を除いた20年3月期調整後営業利益は、イメージングセンシング・ソリューション分野好調を背景に、前期比9%増益8800億円と、過去最高を更新すると予想。ゲーム&ネットワークサービス分野も、21年3月期にはPS5の投入効果などで2ケタ増益に回復とみている。

<8035> 東エレク 19250 +235反発。前日の米国市場では貿易摩擦長期化懸念から半導体関連は弱い動きとなっていたが、東京市場では同社やアドバンテス<6857>など半導体製造装置の一角がしっかり。みずほ証券ではSPEセクターの投資判断を「アンダーパフォーム」から「中立」に格上げ、今来期業績に対する市場の期待値は高いが、当面の期待値剥落リスクより中長期の成長局面への回帰を重視した考え方に変更と。個別では同社の投資判断も同様に格上げ。《US》

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