ホンダ・新型シャトル マイナーチェンジでどこが変わったのか?

2019年8月15日 17:01

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マイナーチェンジしたホンダ・シャトル。(画像: 本田技研工業の発表資料より)

マイナーチェンジしたホンダ・シャトル。(画像: 本田技研工業の発表資料より)[写真拡大]

 ホンダ・シャトルが、5月にマイナーチェンジして新型となった。近年、車のマイナーチェンジでは、電子制御ソフトの更新が目につく。運転支援システム、スキッドコントロールの類はかなりのスピードで進歩があり、「3年経てば古代の遺物」と化す状況になってきた。かつてはパソコンで言われていた言葉だが、今では自動車がいわばコンピュータそのものとなっていると考えるべきであろう。

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 以前のマイナーチェンジでは小規模なエクステリア、インテリアのデザインの変更だけであったが、今回のホンダ・新型シャトルでのこの分野の変更は、ライトで表現しているようだ。LEDライトが当たり前になった今日、ライトの配置や組み合わせ、点灯の仕方などで、かなり印象を変えることが出来るようになった。また、今回の変更でバンパーデザインをいじったことで、かなりの変化を印象付けることに成功しているようだ。

 ホンダ・シャトルは、元々大変使いやすいサイズとワゴンデザインなどで、実用性を持つことが出来ている。しかし、最近の軽四輪自動車の改良は目覚ましいものがあり、このクラスの市場をかなり食われているように思われる。運転支援システムなどは上級車と同じシステムが組み込まれるようになり、車格での格差がなくなってきている。

 そうした中で燃費が気になるところだが、このクラスの燃費性能は軽四輪自動車に十分対抗できる。HVシステムなどによりむしろ良いくらいだ。

 ホンダ・シャトルのパワーユニットでは、ハイブリッドモデルの1.5リットル「i-VTEC」エンジンに1モーターを組み合わせ、コストを抑えたシステムが使われている。トランスミッションは、小型車で効率の良いCVTではなく、高出力モーター内蔵の7速DCTとしている。

 モーターのサポートがあると、出力は小さなモーターでもかなり街乗りで乗りやすく感じるものだ。よって、燃費だけでなく実用性を考えると、ハイブリッドシステムは大変有効だ。低速での連続走行、加速性能、燃費どれをとっても優秀だ。さらに、「回生ブレーキ」が装備され、捨てられてしまう慣性運動エネルギーを蓄えてモーターに供給することで、無駄なくエネルギーを使っていく精神を理解することが出来る。

 しかし、このホンダ・シャトルも、国内生産でなくタイ生産になってしまうのであろうか?国内の空洞化はますます市場の購買力を失わせ、さらに日本市場の縮小を招いてしまう。どうにかして日本国内での生産を維持し、AIによるコストダウンを共存させる手立てが欲しい。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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