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日本を含め、スカート内を盗撮する行為自体を犯罪とする法律のない国も多いが、英国でスカート内の盗撮を犯罪として禁じる法律が2月に成立し、4月に施行 されたのがきっかけとなり、ドイツでも法制化の動きが広がっているそうだ(Mashableの記事、 Merkur.deの記事、 The Timesの記事)。
英国の法律「Voyeurism (Offences) Act 2019」では、合意なく他人の(下着で覆われているかどうかにかかわらず)性器や臀部、または性器や臀部を覆う下着を見るために衣服の下で機器を使用する行為や撮影する行為を禁じている。性的な目的だけでなく、嫌がらせなどの目的も含まれており、最大2年間の実刑となる。この法律はイングランドとウェールズのみを対象にしているが、スコットランドでは10年前から同様の法律が施行されているという。北アイルランドでは法制化を求める運動が行われているが、法制化には至っていないとのこと。
法制化のきっかけとなったのは、2017年に音楽イベントで盗撮の被害にあった女性が通報したところ、下着の上からの写真だったためできることはあまりないと警官から聞かされたことだ。驚いた女性のFacebook投稿は大きく注目され、法制化を求めるオンライン署名運動では10万人以上が賛同している。国会に提出された法案は2018年6月、採決を前に議論が不十分だと主張する保守党のベテラン議員が異議を唱えたため、成立は今年までずれ込んだ。同時期に法制化が検討されたフランスでは2018年7月、本人の許可なくスカートの中を撮影する行為に対して最大1年間の実刑および最大15,000ユーロの罰金を科す法案が成立している。
ドイツでは盗撮の被害にあった2人の女性が中心となり、法制化を求めるオンライン署名運動が行われている。その1人は英国の署名運動を知って自分も署名しようとしたがドイツでは実施されていないことを知り、自身で始めることにしたという。2人は署名が76,000件を超えた7月下旬にバーデン-ビュルテンベルク州の法務大臣と会談しており、バーデン・ビュルテンベルク州のほかバイエルン州とノルトライン・ウェストファーレン州の法務大臣が連邦法制定に向けた活動をしているという。さらにシュレースビヒ・ホルスタイン州も参加を検討しているそうだ。署名は現在までに86,000件を超えている。2人は署名運動を通じて多くの被害者から話を聞いており、中にはキルトを着用する男性が女性による盗撮被害にあったという証言もあるとのことだ。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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