キーエンス、19年4~6月期は純利益17%減 米中貿易摩擦が影響

2019年7月30日 08:01

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■1Q決算は減収減益で着地

 キーエンス(6861)は26日、20年3月期第1四半期(4月~6月期)決算を発表。売上高は前年同期比6%減の1,346億7,200万円、営業利益は同15.3%減の662億2,100万円、経常利益は同17.6%減の650億6,300万円、純利益は同16.5%減の464億5,600万円だった。1Q決算としては9年ぶりの最終減益となった。

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 売上高営業利益率は前年の54.6%から49.2%へ低下。通期予想は公開しないため進捗は不明だが、前年同期比で減収減益と苦しんだ。

■減収減益要因は米中貿易摩擦による設備投資需要減退

 キーエンスはファクトリーオートメーション(FA)向け機器のセンサーや計測器を販売する会社だが、米中貿易摩擦の影響で設備投資需要が減退し販売が落ち込んだことが、当期の業績悪化要因だ。

 特に北中南米や中国など、これまで業績を牽引してきた販売エリアが振るわなかった。小売りや物流業界向けのバーコードリーダーやPOS製品は好調であったものの、減収減益での着地となった。

■9年ぶりの減益も日本製造業随一の利益率

 9年ぶりの減益となったキーエンスだが、売上高営業利益率49.2%は依然として日本製造業トップの利益率だ。自社では生産工場を持たず、外部に製造委託する「ファブレス経営」で高い利益率を確保している。

 高い収益性を牽引してきた背景には、高い営業力を有した従業員を抱えていることがあり、平均年収は2,000万円を超える。今期の業績悪化は従業員の努力以上に外部環境が悪化したことからくるものであろう。

■引き続き外部環境に晒されるキーエンス

 米中貿易摩擦が解決に向かう気配が見えない中、欧州では自動車向けでFA製品需要が増加しているなど外部環境が変化している。これまでキーエンスはスマートフォン製造や半導体製造におけるFAセンサー需要で拡大してきた。また「世界初、業界初」の商品を創造することで高い優位性と収益性を保ってきた。

 しかし外部環境に左右されるため、業績予想を開示しない方針を貫いている。会社発表によると「ゴールデンウイーク後より貿易摩擦が加速し、クライアントの設備投資を控える動きが強まった」ことが業績悪化要因とのこと。先行きについては現況よりも悪化し続けるとは考えていないとのことだが、引き続き外部環境変化による業績の上下は避けられない状況だ。(記事:拓蔵・記事一覧を見る

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