起業にあたっての、税理士・会計事務所の選び方 「税理士は、2種類いる!?」

2019年4月25日 18:30

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●2種類の税理士とは

 起業を考える方にとって大切なポイントのひとつに、税理士選びがある。ところで税理士は2種類いることを、ご存知だろうか。それは「税理士」と「公認会計士 税理士(以下、会計士税理士)」。2種類と聞いて、「あっ、知ってる、試験組と税務署OBでしょ」という方はかなりのツウ。だが今回は、税理士と会計士税理士の違いについてお伝えしたい。

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 違いがわかれば、税理士の選び方が変わってくるはず。それは税理士の提供サービスで、起業後の会社の成長に大きな影響があるからだ。では税理士と会計士税理士で、その提供サービスにどんな違いがあるのだろうか。

 まず税理士は、税理士試験に合格している。この試験で学ぶのは簿記会計と税法。会計士税理士は、公認会計士試験に合格している。この試験では、簿記会計、会社法、租税法、監査論などを学ぶ。そして会計監査などの実務経験を経て会計士に登録し、その後、税理士登録して会計士税理士となる(会計士試験に合格したものが要件を満たせば、税理士に登録できる)。

●2種類の違いとは

 起業したばかりの会社は、規模も小さく、年間売上も高くないなら、税理士でも会計士税理士でもあまり違いはない。ポイントは、将来をどう考えているかだ。会社を成長させて株式公開を目指す、あるいは、自分の目の届く規模で自由に働きたいなど、さまざまな将来にむけてのビジョンがあるだろう。

 仮に会社を大きくしたい、株式公開も考えたいのであれば、会計士税理士をお奨めしいたい。なぜなら会計士税理士は、上場企業の会計監査の経験があり、大規模な会社の仕組みを知っているからだ。会社の成長に合せた組織作り、内部統制の整備などに有益なアドバイスがもらえ、いざ上場準備というときにも力になってくれる。

 一方で規模の拡大よりも働き方やライフスタイルを重視した起業の場合、税理士でも会計士税理士でも、違いはないだろう。むしろ自分の考え方に賛同してくれる税理士、会計士税理士を選択すべきだ。ただし将来を考えると、相続や事業承継を見据えておく必要がある。すると税法に詳しい税理士を選択された方がいい。

●選択のポイントはビジョンの違い

 税理士か会計士税理士かの選択のポイントは、将来ビジョンにある。ただし起業時の選択のポイントとして、もうひとつ忘れては行けないことに、ともに走ってくれるかも大切だ。スタートアップの大切な時期、数字(会計)面を把握して並走してくれる税理士、会計士税理士がいるだけで、気持ち的にも随分と大きな助けになる。

 税理士を選ぶか、会計士税理士を選ぶかは、ビジョンの違いで選択するのが懸命な方法。ただし人と人とのつきあいになるから、相手の人間性を見極めることも忘れてはいけない。

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