OVA「ハイスコアガール」は本編に続いてハイクオリティ!2期制作も決定

2019年3月28日 08:32

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■OVAも本編に違わないクオリティの「ハイスコアガール」

 2018年の夏アニメとして放送された「ハイスコアガール」は、ゲームセンターで「ストリートファイターII」が空前のブームを呼んだ1990年代に青春を謳歌した少年・春雄の物語を描いた作品だ。ゲームを通じて、ゲーマーのお嬢様・大野晶と触れ合うことが主な流れとなっており、その微妙な距離感と現実で発売されたゲーム画面がアニメで流れるなど、作りこみは本物である。

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 その「ハイスコアガール」から、最終回の続きに当たるOVAが2019年3月にBlu-rayとDVDで発売され、Netflixでの配信もスタートした。OVAは3話ではあるが、非常に濃い内容となっている。

■日高の告白に戸惑いを見せる春雄

 高校生の夏、ゲーム友達だと思っていた日高から突然告白されてしまった春雄。あまりの出来事にどのように対応していいかわからず、ただ困惑してしまうばかりだった。そのころ、晶は大野家の指南役である業田萌美からの指導が厳しくなり、より縛りがきつくなっていた。

 さらに、業田は春雄のことを調べあげ、晶と今後は交際しないように釘をさす。しかし春雄の母親は、業田の意見を一蹴し、晶の専属運転手も春雄のもとへやってきて2人を再開させる。2人は久々にゲームセンターを満喫した後、縁日へ出かけてみる。そこで春雄は、晶の表情を見るだけで幸せな気分になるのを感じ始めた。

 2人が業田によって会うことが難しくなる中、日高はニコタマちゃんという女性ゲーマーと出会って日々鍛錬を積んでいた。生粋のゲーマーとゲームに明け暮れる中で、彼女は「勝ち」にこだわる人間へと変わっていった。

■ついに晶の思いに気付き始める春雄

 晶への思いを今一度確かめた春雄は、ついに日高との決闘へ挑むことになる。日高は確かに強くなっていたが、ゲーム本来の「楽しむ心」を持ち続けた春雄の前に敗北してしまう。それでも恋心を忘れることができない日高は、晶への思いに気付きながら行動できない春雄にヤキモキすることになるのだった。

 日高との決着と、晶との時間を丁寧に描いたOVA「ハイスコアガール」。高校生だからこそ味わえる甘酸っぱい恋心と、懐かしいゲームによってつながっていく人間模様は、趣味を愛する人すべての心に伝わる作品ではないかと思わされる内容だ。

 原作の漫画はすでに連載を終えているが、2019年3月21日に東京で行われた「ハイスコアガール」のイベントで、アニメ2期が「ハイスコアガール II」として、10月から放送されることが発表された。監督、シリーズ構成、音楽を含むほとんどのスタッフが続投することも決定しており、10月が待ち遠しくなるサプライズ発表だ。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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