ついにストックホルムに降り立つ四三一行!「いだてん」第10話レビュー

2019年3月11日 20:44

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■初のオリンピック出場選手の明暗を描いた第10話

 NHKの大河ドラマ「いだてん~東京オリンピック噺~」。9話ではオリンピックに向かう長いシベリア鉄道の車中で行った珍騒動や、四三と弥彦の2人を対比させながら、見事に人間性を描き切って見せた。

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 武士こそ出てこないものの大河らしい熱い人間ドラマが展開されており、一部では好評を博している「いだてん」も第10話を迎えた。ここからはついに、オリンピックの開催地であるストックホルムを中心に話が展開していくようだ。

■異国の地で意外な友人を見つける四三

 金栗四三(中村勘九郎)たちは長い鉄道旅行を経て、ついにオリンピック開催地であるストックホルムの地へ降り立った。四三は次の日からガイドのダニエルと共にマラソンコースの下見へ向かい、さらに三島弥彦(生田斗真)と共にスタジアムでインタビューを受けることになる。彼らは日露戦争でロシアに勝った日本人として注目を集めており、スウェーデンの人たちからの印象はよかった様子である。

 しかし、彼らが降り立ったストックホルムは白夜が続いていた。夜になっても暗くならない上に見知らぬ土地ということもあり、不眠が続く中で大会へ向けて調整を続けなければいけなかった。しかも他国は、コーチの指導の元でチームとしてトレーニングに励んでいたが、四三と弥彦は大森監督(竹野内豊)も不在の中で孤独に調整を続けるしかなかった。

 四三の孤独な練習が続く中、彼と同じくインタビューを受けていたポルトガル代表・ラザロ選手から話しかけられる。ラザロ選手は四三の履いていた足袋が珍しくて声をかけたのだが、異国にはない履物なので全く話が通じなかった。

 しかし、なんとかボディーランゲージで大工が使うものだと話し続けると、ラザロは貧しい大工ということがわかった。しかも彼は、お金がないから電車を使わずに走っていたこともわかり、四三との共通点が多かった。ついつい意気投合し、四三はラザロが興味を示した足袋をプレゼントしていた。

■三島弥彦の憂鬱

 世界記録保持者として、足袋を履く日本人として注目が集まる四三。その一方、弥彦は西洋選手の体躯と走力に打ちのめされ、大森監督同様に部屋から出てこなくなった。窮地に陥る四三だが、弥彦の部屋から光がこぼれていた。部屋に向かってみると、弥彦は窓から投身自殺を図ろうとする寸前だった。

 がむしゃらになって弥彦を引き留め、一緒になってベッドの上に寝転ぶ2人。四三は「自分たちは日本人にとって大きな1歩になる」と説得する。四三の説得によって少し余裕を持った弥彦は、ここから2人で練習するようになっていった。

 チーム全体がなんとか復調を見せる中、ついに嘉納治五郎(役所広司)もストックホルムに現地入りを果たした。いよいよ開催まで1週間と迫る中、内田公使も交えて開会式のときに持つプラカード表記について相談し始める。概ね「JAPAN」という表記で意見が固まる中、四三だけが「日本」という表記にすべきだと意見するのだった。

 はじめてオリンピックに参加した選手のドラマを見せつけてくれた10話。ここまで弥彦は自尊心の高いキャラクターとして描かれていたが、その自信が打ち砕かれながらも、四三と一緒に戦うことを決意するなど、丁寧な心理描写が印象的だった。

 従来の大河のように武士同士の戦のシーンなどは「いだてん」にはない。だがスポーツ選手として泥臭く戦おうとするシーンは、武士が刀を持って自分より強い敵に挑もうとするシーンに匹敵するドラマを感じさせてくれる。

 「いだてん~東京オリンピック噺~」は毎週日曜20:00からNHKにて放送中。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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