稲垣吾郎 映画『半世界』が引き出した新しい魅力

2019年2月19日 20:23

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 稲垣吾郎主演の阪本順治監督映画『半世界』が、2月15日から公開されている。派手な前宣伝もド派手なアクションもない、もちろん漫画やゲームを原作としているわけでもないオリジナル脚本の作品だが、これがもうたまらなく素晴らしい。

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 地方の田舎町のそのまた郊外。親から受け継いだ家業である炭焼き職人として生活している紘。そこに、幼馴染である瑛介が帰郷してくる。

「こんなこと、1人でやっていたのか」

 そう言われたことから、生まれてくる心の波紋。

『諦めるには早すぎて、焦るには遅すぎる39歳』

 というフレーズは、現代社会に生きるすべての人たちの心に突き刺さるのではないだろうか?

 主演の稲垣吾郎は、役者としてはエキセントリックな役柄を演じさせたら右に出る者はいないといわれるほど、整った顔立ちに狂気をにじませるイメージが強いが、今回はまるで正反対の、市井に生きる、地味だが力強く、そして繊細な男を完璧に演じている。

 いや、正直な話、最初のカットでひげを生やして顔を煤で汚しながら、惰性で生きているときは、「これ、本当に稲垣吾郎ちゃん?」と疑いたくなるほど、オーラを消しきることに成功していた。

 脇を固める俳優陣もすごい。帰郷してくる友人に長谷川博己、もう一人の友人に渋川清彦、紘(稲垣)の妻には池脇千鶴。いずれも演じる役柄は幅広く、演技の上手さには定評のある実力派が揃っている。

 閉塞感にもがく現代人にとって、彼らの織り成すストーリーは決して他人事には映らないはずだ。SMAP解散後、最初にこの映画に取り組んだ稲垣の心意気も含めて、どうしても多くの人に見て欲しい作品である。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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