米カーネギー研究所や西カタルーニャ宇宙研究所などの国際研究チームは、15日付けの英科学誌「ネイチャー誌」に、地球から6光年先の位置に、凍った状態のスーパーアース(巨大地球型惑星)を発見したと発表した。
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太陽に最も近い単独の恒星「バーナード星(せい)」は、これまで単独で周回していると考えられていた。だが今回、バーナード星が単独ではないことと、地球からわずか6光年先の場所に巨大地球型惑星が発見されたことが発表されたのである。
発見された惑星には「バーナードスターb」という名前が付けられた。この星は、質量は地球の3.2倍あり、バーナード星からの距離は、太陽から水星までの距離に相当する。バーナード星は長年「単独ではあるものの、必ず惑星がある」と議論されてきたが、発見には至らなかった。今回7つの計測機器と20年分のデータを用いて、ようやく発見に至ったのである。
「バーナードスターb」は、主星から受ける光の量が少なく、土星よりも少しだけ寒いようだ。凍った砂漠のような状態だといわれており、液体の水も確認されていない。平均表面温度は、マイナス170度前後と凍った状態の惑星である。
公転周期は233日と地球よりおよそ100日ほど短く、惑星系の中で水が凍るといわれている「スノーライン」の近くに存在している。地球からわずか6光年しか離れていないことを考えると、将来、高性能の望遠鏡であれば地球からも観測できるかもしれない。
また太陽からおよそ4光年半離れた位置に、3つの恒星が重力で結びついた三重連星があると2016年に発表されている。このうちのひとつ「プロキシマ・ケンタウリ」には惑星があり、今回発表された惑星「バーナードスターb」は、地球から2番目に近い太陽系外惑星ということになる。(記事:中川リナ・記事一覧を見る)
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