14日の米国市場ダイジェスト:NYダウは205ドル安、アップルの下落続く

2018年11月15日 07:40

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記事提供元:フィスコ


*07:40JST 14日の米国市場ダイジェスト:NYダウは205ドル安、アップルの下落続く
■NY株式:NYダウは205ドル安、アップルの下落続く

米国株式相場は下落。ダウ平均は205.99ドル安の25080.50、ナスダックは64.48ポイント安の7136.39で取引を終了した。原油相場の上昇を受け、エネルギーセクターを中心に買い戻しが先行。10月消費者物価指数が市場予想に一致し、追加利上げへの過度な警戒感が後退したことも好感された。携帯端末の需要後退が懸念されているアップル(AAPL)の下落が続いているほか、米長期金利の下落で金融株に売りが広がり、上げ幅を縮小した。セクター別では、電気通信サービスやメディアが上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器や保険が下落した。

医療用大麻のキャノピー・グロース(CGC)は、1株損失の拡大が嫌気され大幅下落。同業ティルレイ(TLRY)も軟調推移となった。写真共有アプリを手掛けるスナップチャット(SNAP)は、昨年の新規株式公開(IPO)での情報開示を巡り、米司法省とSEC(米証券取引委員会)による捜査を受けていることが明らかとなり下落。一方で、衣料品のカナダグース(GOOS)は、決算内容が好感され、大幅上昇となった。

グリーンスパン元FRB(米連邦準備制度理事会)議長は、生産性の向上なく平均賃金が上昇するなどインフレの初期兆候が見られるほか、米国の債務水準上昇で経済成長を損なうと懸念を示した。

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■NY為替:EU離脱協定素案の英閣議承認でポンド反発

14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、114円01銭から113円30銭まで下落し、113円64銭で引けた。10月の米消費者物価コア指数は予想外に9月から低下したことを受けて利上げペースが鈍化するとの思惑が浮上し、ドル買いは後退。欧米株安を嫌ったリスク回避の円買いも観測された。

ユーロ・ドルは、1.1348ドルまで上昇後、1.1276ドルまで反落し、1.1310ドルで引けた。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る思惑に乱高下。ユーロ・円は、129円23銭まで上昇後、128円13銭まで反落。ポンド・ドルは、一時1.2882ドルまで下落後、1.3072ドルまで上昇。メイ首相がEUと合意した離脱協定の素案が閣議で承認されたとの報道が好感されポンド買いが加速。一時、不承認の思惑が広がったことでポンドが急落する局面もあった。ドル・スイスは、1.0104フランから1.0042フランまで下落した。


■NY原油:反発で56.25ドル、OPECによる生産調整への思惑広がる

NY原油先物12月限は反発(NYMEX原油12月限終値:56.25 ↑0.56)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比+0.56ドルの56.25ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて57.37ドルまで買われた。通常取引で原油先物が前日末の水準を上回ったのは10月26日以来となる。アラブ首長国連邦(UAE)のエネルギー相は石油輸出国機構(OPEC)とOPEC非加盟の主要産油国は需給均衡のため生産の削減や調整を実施すると述べたことが材料視されたようだ。OPECが13日公表した11月石油市場報告によると、2019年におけるOPEC加盟国産に対する世界の原油需要は日量約3150万バレルまで減少する予想されている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.21ドル -0.55ドル(-1.98%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.85ドル -0.83ドル(-1.86%)
ゴールドマン・サックス(GS)202.49ドル -2.56ドル(-1.25%)
インテル(INTC) 47.09ドル -0.30ドル(-0.63%)
アップル(AAPL) 186.80ドル -5.43ドル(-2.82%)
アルファベット(GOOG) 1043.66ドル +7.61ドル(+0.73%)
フェイスブック(FB) 144.22ドル +2.06ドル(+1.45%)
キャタピラー(CAT) 125.10ドル -0.86ドル(-0.68%)
アルコア(AA) 35.15ドル +0.43ドル(+1.24%)
ウォルマート(WMT) 101.53ドル -1.41ドル(-1.37%)
スプリント(S) 6.15ドル -0.06ドル(-0.97%)《SF》

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