13日の米国市場ダイジェスト:NYダウは125ドル安、トルコ情勢への懸念広がる

2018年8月14日 07:38

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記事提供元:フィスコ


*07:38JST 13日の米国市場ダイジェスト:NYダウは125ドル安、トルコ情勢への懸念広がる
■NY株式:NYダウは125ドル安、トルコ情勢への懸念広がる

米国株式相場は下落。ダウ平均は125.44ドル安の25187.70、ナスダックは19.40ポイント安の7819.71で取引を終了した。朝方は、堅調な内容が続く四半期決算を背景とした期待感や前週末の株価下落を受けた買い戻しの動きから買いが先行したものの、トルコ通貨危機への懸念からアジア・欧州株がほぼ全面安となったことが嫌気され下落に転じた。投資家のリスク選好姿勢が後退しており、今後の展開を見極めたいとの思惑も根強く、終日軟調推移となった。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や食品・生活必需品小売が上昇する一方で自動車・自動車部品や耐久消費財・アパレルが下落した。

オートバイメーカーのハーレー・ダビッドソン(HOG)は、生産拠点を欧州に移転する方針を示しているが、トランプ大統領が同社製品の不買運動を支持するツイートを行い下落。アパレルのVFコープ(VFC)は、ジーンズ事業の分離を検討していることを明らかにして下落。一方で、短文投稿サイトのツイッター(TWTR)は、空売り専門の調査会社シトロン・リサーチが目標株価を引き上げ上昇。電気自動車のテスラ(TSLA)は、マスクCEOが株式非公開化に向けた資金確保の発言は、サウジアラビアの政府系ファンドとの交渉が背景にあったことを明らかにし買われた。

半導体のエヌビディア(NVDA)は、モルガン・スタンレーが16日の決算発表で強気の業績見通しを示すと予想し上昇した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:トルコ中銀による市中銀行支援でユーロ売り一服

13日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円50銭から110円94銭まで上昇し、110円72銭で引けた。トルコ中銀が市中銀行を支える流動性強化などの措置を発表し、トルコリラ売りは一段落となった。リスク回避の円買いは後退したが、トルコ政府のリラ安是正措置が不十分との見方や、トルコ危機が他の新興諸国の通貨、経済に波及するとの警戒感は残されており、対円でのドル反発は限定的だった。

ユーロ・ドルは、1.1433ドルまで上昇後、1.1386ドルまで反落し、1.1409ドルで引けた。トルコ中銀による金融支援措置発表でユーロ売りは一時後退したものの、トルコリラ安は欧州銀行に影響するとの警戒感は根強く、ユーロ売りは継続。ユーロ・円は、125円85銭から126円78銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2791ドルへ上昇後、1.2742ドルまで反落した。ドル・スイスは、0.9950フランから0.9921フランまで下落。


■NY原油:反落で67.20ドル、新興国通貨安や米中対立の長期化を嫌気

NY原油先物9月限は反落(NYMEX原油9月限終値:67.20 ↓0.43)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比−0.43ドルの67.20ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時65.71ドルまで売られる場面があった。新興国の通貨安や通商・貿易を巡る米中の対立は長期化するとの懸念が原油先物の上昇を抑えた。ユーロ安・米ドル高の流れは続いていることも嫌気されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 30.48ドル -0.71ドル(-2.28%)
モルガン・スタンレー(MS) 47.35ドル -1.04ドル(-2.15%)
ゴールドマン・サックス(GS)226.86ドル -2.75ドル(-1.20%)
インテル(INTC) 48.45ドル -0.40ドル(-0.82%)
アップル(AAPL) 208.87ドル +1.34ドル(+0.65%)
アルファベット(GOOG) 1235.01ドル -2.60ドル(-0.21%)
フェイスブック(FB) 180.05ドル -0.21ドル(-0.12%)
キャタピラー(CAT) 135.02ドル -0.90ドル(-0.66%)
アルコア(AA) 44.45ドル -0.53ドル(-1.18%)
ウォルマート(WMT) 89.64ドル -0.54ドル(-0.60%)
スプリント(S) 6.07ドル +0.04ドル(+0.66%)《HT》

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