トヨタと豊田市、車両データ活用し道路の保守点検 実証実験を開始

2018年7月20日 07:34

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実証実験の概要図。(画像: トヨタ自動車)

実証実験の概要図。(画像: トヨタ自動車)[写真拡大]

 トヨタは、コネクティッドカーから取得したビッグデータを活用し、8月1日より豊田市と共に道路保守点検に生かす実証実験を開始すると発表した。

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 一般的に、道路の維持管理はパトロールや定期的な調査により行われている。道路の状態を把握することは、生活の利便性を保つ以外にも事故を未然に防いだり地震や水害などの災害が発生した時の避難ルート確保など、安心や安全を提供することにつながる。

 これまでトヨタは、車両に搭載している車両などの移動体に移動体通信システムを利用してサービスを提供するテレマティクス機器を通じてデータを収集。そのデータを統計処理して、災害発生時に安全な走行が出来るように「通れた道マップ」として情報提供を行ってきた。今回は、車両挙動情報の分析技術を応用。それによって、路面の劣化状態を数値化出来るようになり実用化に向けて開発を進めている。

 今回の豊田市での実証実験では、車両の挙動情報から算出した道路劣化の指標値と実際の路面状態との辻褄があっているかを、より広域の一般道で検証していく。トヨタは、コネクティッドカーによって取得した車両挙動データや交通情報プロープなどの車両データを、「モビリティサービスプラットフォーム(MOBILITY SERVICE PLATFORM)」上で抽出し、ビッグデータ分析を行う。さらに豊田市の道路保守点検業務をより高精度かつ合理的に実施できるような行政サービスの支援を実現するために、このビッグデータを活用し、道路の保守点検に生かす技術の改善を図っていく。

 豊田市は、トヨタに対して定期点検や日々の道路パトロールで取得した路面情報を提供する。同時にコネクティッドカーから取得されるビッグデータを活用し、道路の保守点検に生かす技術を道路の保守点検業務に適用するかどうかについて、検討を行っていく。

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