カゴメのEC商品と店頭商品が違う理由

2018年7月10日 11:47

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 トマト加工品の最大手であるカゴメの通販事業は、1998年に始まっている。参入の契機を同社の広報グループでは、「当社ではトマトを中心とした野菜飲料など、“健康”をコンセプトとした商品を取り扱い続けている。しかし時代の流れで商品の提供法は変わる。高齢化社会の進捗が指摘されるのと並行するように存在感が高まり始めたeコマースへの対応は、将来性が高い新たな商品の提供ツールと判断した結果だった」と振り返る。ちなみに参入当初98年度の売上高は3億円水準、着々と実績を積み重ね前期決算では100億円を突破している。

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 カゴメのECに着目したのは、PCと付き合う時間が長い身が幸いし「通販限定」と銘打ったネット広告を目の当たりにしたのが契機。「健康な老後」を意識する年齢に至ったこともあり、野菜ジュース類は朝食の必需品。『カゴメが80年間 つくりたくて つくりたくて仕方のなかった 野菜ジュースです』のコピーなどは、印象深いものだった。

 広報部門に「御社のECについて伺いたい」とアプローチした。例えば「小売業界ではいま『オムニチャネル戦略』が問沙汰されている。御社の通販もその線上に“オムニ”を視野に入れたものか」といった具合、である。返ってきた答えは明快だった。

 「通販で扱っている品物と、店頭で販売しているカゴメ商品は異なる。オムニとは位相が異なると考えている。通販でしか買えないところが、一つの価値と認識している」

 カゴメの戦略には感心させられることが多い。トマトを動産担保とし活用している点など、その象徴。ペースト状化したトマトを担保に資金調達、海外子会社への融資の実質的な圧縮を図っている。礎のトマトに対する自信を裏付けとした長けた戦略といえる。

 通販の広告費が通販売上高の3割を超えたのは2013年度。いわゆる団塊の世代の最終組(1949年/昭和24年生まれ)がまさに65歳を迎えようとするタイミングでの広告宣伝強化もまた、カゴメならではの長けた戦略といったら穿ちすぎか!?(記事:千葉明・記事一覧を見る

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