JR東、DeNAと協同のレンタカー無人貸出サービス 実証実験を拡大へ

2018年5月28日 21:39

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サービス紹介ページ。(画像: JR東日本の発表資料より)

サービス紹介ページ。(画像: JR東日本の発表資料より)[写真拡大]

 JR東日本は「生活サービス事業成長ビジョン(NEXT10)」の旗頭のもと、オープンイノベーションによる社内外のアイディアや技術を活用した試みを行っている。鉄道事業を主軸としながらも、これを変革し新たなる産業の創造を目指しているものだ。

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 「生活サービス事業成⻑ビジョン(NEXT10)」とは、JR東日本グループ発足から30年が経過した2017年に、今後10年を見据えて策定した生活サービス事業の成長ビジョンのこと。

 そのスローガンは「CITY UP!」。具体的には鉄道利用者の生活の利便性向上といってもいいだろうか、これまでの「駅を中心とするビジネス」に磨きをかけ、「くらしづくり(まちづくり)」に挑戦している。

 その一つとして行っているのが、「DeNA(ディー・エヌ・エー)」の個人間カーシェアリングサービス「Anyca(エニカ)」を活用し、JR東日本レンタリースの保有している車両を無人で貸し出すサービス。2017年12月から実証実験を開始したが、6月1日からは、その対象範囲をJR東日本グループの4つのホテルや東京駅などへと拡大する。

 6月の実証実験からは、JR東日本グループから新たにJR東日本スタートアップが参画し、事業化に向けたサービスの改善や効果検証、問題の洗い出しを行う。今後はホテルに宿泊する利用者が、カウンターで手続きすることなく手軽にレンタカーを利用できることの効果を検証したり、駅レンタカー営業所の営業時間外での利用に関するニーズ調査も目的とする。

 拡大箇所はJR東日本グループの4つのホテル(ホテルメトロポリタン仙台イースト、ホテルメトロポリタン盛岡NEW WING、ホテルメトロポリタン山形、ホテルメッツ水戸)と、これに対応するJR東日本レンタリースの3箇所の駅レンタカー営業所。

 実証実験の実施時期は 2018年6月1日から6月30日までとし、提供車両は日産NOTEで各箇所1台としている。また、対応OSはiOS(バージョン8.0以上)が推奨されている。

 駅でのサービスがますます充実している今、駅を中心とした生活の在り方の模索が続けられている。(記事:M_imai・記事一覧を見る

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