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近鉄グループHD、流通部門の営業利益が32%増 18年3月期
あべのハルカス。(c) 123rf[写真拡大]
近鉄グループホールディングスは15日、2018年3月期の連結決算を発表、流通部門の営業利益は前期比32.1%増の70億8,000万円となった。大阪市を訪れる外国人観光客が急増し、大阪市阿倍野区のあべのハルカス近鉄本店など百貨店業が好調だったためで、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)による販売促進も効果を上げている。
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流通部門の営業収益は前期比4.2%増の3,958億1,700万円。内訳は百貨店業が同5.9%増の2,818億1,700万円、ストア・飲食業が同0.1%減の1,152億8,600万円。営業利益の内訳は百貨店業が同63.2%増の48億3,700万円、ストア・飲食業が同6.4%減の22億4,000万円だった。流通部門全体で2017年11月に公表した見込み値を上回る結果が出ている。
大阪観光局のまとめでは、大阪府を2017年の1年間に訪れた訪日外国人観光客は1,100万人を超え、過去最高を更新した。消費額も過去最高の1兆1,731億円に達している。外国人観光客の多くが集中するのは、関西空港から直通電車で行ける大阪市のミナミや天王寺エリアだ。
これを受け、あべのハルカス近鉄本店は販売促進にSNSを積極的に活用したほか、化粧品や食料品で話題性がある店舗を導入して、外国人観光客取り込みに全力を挙げた。その結果、2017年の免税売り上げは前年の5倍に達するなど、収益増に大きく貢献。このほか、地域中核店に大型専門店を導入したのをはじめ、駅ナカや沿線外での新規出店、店舗改装にも力を入れた。
近鉄グループホールディングス全体では、営業収益が前期比1.5%増の1兆2,227億円、営業利益が同0.3%減の646億円、経常利益が同8.2%増の613億円、純利益が同12.8%増の296億円。営業利益は運輸部門の減価償却費増加などから減少となり、経常利益は持分法適用関連会社の増益などで伸びた。
このうち、運輸部門は営業収益が前期比1.6%減の2,281億8,600万円。営業利益は大阪地区総合指令の稼働に伴い、列車運行管理システムを更新するなどして減価償却費が増えたため、同5.7%減の292億600万円となっている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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