SBI、フィンテックを中核に海外事業とファンド投資で利益急拡大

2018年5月5日 15:43

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 SBIホールディングスは4月27日、タイ初となるインターネット証券会社「SBIタイオンライン証券」の株式を合弁相手から取得し、出資割合を99.99%へ高めたと発表した。

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 SBIは「日本のSBIから世界のSBIへ」を目指して、アジアを中心に成長力のある新興国への投資拡大と金融サービス事業移出を強化している。

 SBIは、1999年にソフトバンクグループのファイナンス子会社ソフトバンク・インベストメント(SBI)として設立され、2003年にはイー・トレードを吸収合併し、ネット証券最大手となった。

 2006年にはソフトバンクグループから完全に独立して、Strategic Business Innovator(戦略的事業推進者)を目指してきた。

 フィンテック(Fin Tech)の新技術を活用して社会に変革をもたらし、急速に実績を伸ばしているSBIの動きを見ていこう。

■前期(2018年3月期)実績
 収益(売上高)は3,370億円(前年比129%)、税引前利益は718億円(同167%)と2013年IFRS(国際会計基準)導入後の最高収益と利益を更新した。

 主要3事業の税引前利益(内部取引消去前)で見ると、海外事業とファンド投資が躍進したアセットマネジメント事業がバイオ関連事業をカバーして大きく貢献した。

 1.金融サービス事業 税引前利益639億円(同131%)

 ・証券関連事業(SBI証券): 商品やサービスの多様化、高度化を進めて証券業界における圧倒的なポジッションを確立して過去最高利益を達成。
 ・銀行関連事業(住信SBIネット銀行): 住宅ローン取扱額拡大により持ち分法投資利益38億円(同118%)を確保。
 ・保険関連事業(SBI損保、SBI生命、少額短期保険3社): 保険商品の多角化とグループ企業とのシナジー創出により、保険グループの税引前利益23億円(同120%)を確保。

 2.アセットマネジメント事業 税引前利益565億円(同408%)
 ・韓国SBI貯蓄銀行の税引前利益が140億円(同250%)に成長。
 ・フィンテックファンド投資先公開株(IPO)の上場売却益77億円。
 ・フィンテックファンド投資先未上場銘柄の公正価値評価益370億円。

 3.バイオ関連事業 税引前損失373億円
 ALA(アミノ酸関連健康食品・化粧品)事業で初の黒字化を達成したが、臨床試験の結果や新薬開発体制の見直しにより、新薬候補の減損などで373億円損失を計上

■今後の事業展開
 株式市場などの変動要因が大きいため来期の業績予想は開示せず、3年以内に税引前利益1,000億円(対前期比139%)達成をめざして、次の事業戦略を推進する。

 1.金融サービス事業
 フィンテックファンドを通じて有力ベンチャー企業への投資を積極的に行い、それらの投資先と提携して、新たな金融ビジネスの創出と業務効率化を推進する。

 2.アセットマネジメント事業
 AIとブロックチェーン分野を投資対象とするファンドを500億円に拡大すると共に、新たな金融サービスで地域金融機関と提携し、「SBI地域銀行価値創造ファンド」を設立してフィンテックサービスの導入を支援する。

 3.バイオ関連事業
 ALA関連事業でグローバルな事業体制を構築し、3年以内に税引前利益100億円を達成する。

 フィンテックを中核として躍進するSBIの動きを見守りたい。(市浩只義)

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