近大による人工衛星を利用したマグロ資源量調査「宇宙マグロプロジェクト」

2018年4月17日 11:02

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プロジェクトの最終目標、衛星からの水棲生物の追跡の図。(画像:近畿大学発表資料より)

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 2002年にクロマグロの完全養殖成功に成功した近畿大学が、クロマグロをはじめとする水産資源の資源管理のために、人工衛星を利用して宇宙から魚の居場所や量などを突き止める「宇宙マグロプロジェクト」の実用化への研究を進めている。

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 現在、水生生物の研究で主流の調査方法は、「データ記録タグ」と呼ばれる手法である。アーカイバルタグ、アーカイバルポップアップタグなどいくつかの方法に分かれるが、いずれにせよ、生きている魚の腹部を切開して入れ込んだり、背骨にワイヤーで括り付けるなどしなければならず、遊泳の邪魔になる、傷のために死んでしまうこともあるなど、侵襲性が高いという難点がある。

 そこで近大が新しく提唱するのが、データ記録タグの代わりに反射材を水棲生物に取り付け、人工衛星から照射したレーザーの反射光でもって水中の生物の動きを把握するという調査方法である。近大の理工学部と農学部の学生が共同で考案したものであるという。

 この反射材は薄いシート状のものでよいため、侵襲性は従来のものよりもずっと少ない。また人工衛星を通じた、長期間のリアルタイム追跡記録を行うこともできると考えられる。

 さて、この技法はまだ開発されたわけではない。現在、資金調達中であり、そのためにクラウドファンディングが利用されている。そのプロジェクト名が「宇宙マグロプロジェクト」。目標金額は190万円で、4月18日から5月31日にかけて募集されるという。

 なお、地上500メートルの航空機から反射材を付けた魚にレーザーを照射するリアルタイム観測は既に成功例があるという。今回は、まず地上から人工衛星に対してレーザーを照射することにより、300kmの距離を挟んでレーザー観測が可能であるかどうかの実証実験を行うのが目的である。

 最終目標としては、宇宙の側からレーザーを照射し、広範囲に水棲生物を追跡できる新たな調査法を確立することが掲げられている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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