6日の香港市場概況:ハンセン1.3%高で続伸、販売好調の吉利は5.2%上昇

2018年4月9日 18:00

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記事提供元:フィスコ


*18:00JST 6日の香港市場概況:ハンセン1.3%高で続伸、販売好調の吉利は5.2%上昇
週明け9日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比384.64ポイント(1.29%)高の30229.58ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が105.34ポイント(0.88%)高の12073.00ポイントとそろって続伸した。売買代金は1152億2200万香港ドルに拡大している(6日の売買代金は986億3800万香港ドル)。

企業業績に対する期待感が強まる流れ。直近で公開された各社の月次報告では、営業実績の伸びが鮮明化した企業が多くみられた。米中の貿易摩擦問題に関しては、「両国が解決に向けた交渉を続けている」と伝えられている。連休明け本土株がプラスに転じたことや、NYダウ先物が反発したことを受け、香港の各指数は中盤から上げ幅を広げた。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち47が上昇、変わらずが2、下落が1)。なかでも、光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー:2382/HK)が5.9%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が5.2%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.6%高と上げが目立った。吉利汽車に関しては、今年3月の販売台数(グループ全体)が前年同月比で39%増加し、伸び率が前月の24%から加速したことを好感している。

業績動向を手がかりにした他の個別株では、風力発電で中国最大手の龍源電力集団(916/HK)が7.3%高と大幅続伸。同社が発表した今年3月の営業実績では、発電量が前年同月比で19.0%増となり、伸び率は前月の11.3%より高まっている。充電電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)も3.2%高と続伸。同社の3月新車販売は、前月比で66.9%伸びている。

そのほか、オンラインゲーム中堅の網龍網絡HD(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)は3.0%高と反発。オンライン教育事業に対する期待感が高まっている。同社は8日、米オンライン教育メディアのEDMODOを買収すると発表した。

業種別では、家電やアパレル、食品・飲料などの消費関連セクターが高い。海信科龍電器(ハイセンス・ケロン・エレクトリカル:921/HK)が3.3%、李寧(リーニン:2331/HK)が3.0%、食肉・ハム加工大手の中国雨潤食品集団(1068/HK)が6.7%、中国ビール2位の青島ビール(168/HK)が5.7%ずつ値を上げた。

中国の証券・保険セクターもしっかり。華泰証券(6886/HK)が3.1%高、海通証券(6837/HK)が2.9%高、中信証券(6030/HK)が2.8%高、中国人民財産保険(2328/HK)が2.1%高、新華人寿保険(1336/HK)が1.9%高で引けた。

連休明けの本土市場は4日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.23%高の3138.29ポイントで取引を終えた。鉄鋼や非鉄、建材など景気動向に敏感な素材株がしっかり。保険株や証券株、ITハイテク関連株、自動車株、軍需関連株なども買われた。


【亜州IR】《FA》

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