シャープ、空気清浄機「蚊取空清」に新製品 薬剤使わない蚊取りが1.4倍速に

2018年4月8日 21:51

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プラズマクラスター空気清浄機『蚊取空清』<FU-JK50-B(ブラック系)>(写真:シャープの発表資料より)

プラズマクラスター空気清浄機『蚊取空清』<FU-JK50-B(ブラック系)>(写真:シャープの発表資料より)[写真拡大]

 シャープは6日、従来よりも早く蚊を捕獲できる「パワフル蚊取りモード」を新たに搭載した、プラズマクラスター空気清浄機「蚊取空清」を発売すると発表した。蚊を捕獲する速度は、空気がきれいなときの自動運転時に比べ約1.4倍速くなるという。

【2016年に発売】シャープ、薬剤なしで蚊を捕獲する空気清浄機「蚊取空清」を発表

 蚊取り線香は夏の夜の風物詩だ。あの独特な香りを懐かしむのは、50代以上の年代であろうか。今では蚊取り線香を使う家庭は2割強に過ぎないとの情報もある。火を使わない電子蚊取りや、スプレータイプなどの殺虫剤や防虫剤の登場が理由であろう。

 「蚊取空清」は、蚊を捕獲する世界初の空気清浄機だ。2015年9月よりASEAN各国で発売を開始し、現在は17の国と地域まで展開。薬剤を一切使わずに蚊を捕獲するため、子供やペットのいる家庭などでの需要があるという。

 蚊は紫外線と黒色を好み、狭い場所に隠れる習性がある。その習性と空気清浄機の吸引力を利用し、薬剤を一切使わずに蚊を捕獲する。今回の発表は、本体の吸引力をアップさせ、自動運転時に比べ約1.4倍速く蚊を捕獲できる「パワフル蚊取りモード」を搭載した。

●FU-JK50の特長

 本来の空気清浄機に、蚊の習性と空気清浄機の吸引力を利用し、薬剤を使わずに捕獲する蚊取り機能を搭載。蚊だけでなく、コバエの捕獲も可能だ。

 蚊は紫外線に近寄るほか、黒色など蚊自身が目立たない色を好む。また、飛翔能力が弱いため暗がりなどの狭い場所に隠れる習性を持つ。この習性を利用し、紫外線ライトを搭載し、本体色にはブラック色を採用し背面に複数の小窓を設置。これにより、本体に近づいた蚊を空気清浄機の気流で吸い込み、粘着式の「蚊取りシート」で捕獲する。

 本来の吸気清浄機能も健在だ。プラスとマイナス両方の静電気を抑制できるプラズマクラスターイオンで、微小な粒子が静電気で壁などに付着するのを抑えながら遠くのホコリも引き寄せる。微小な粒子を99.97%以上集じんできる「静電フィルター」に加え、「脱臭フィルター」「プレフィルター」の3つのフィルターで、集じん・脱臭する。

 浮遊ウイルスの作用を抑制するほか、付着したタバコのニオイなどフィルターだけでは対応できない汚れを、プラズマクラスターイオンを放出することで消臭する。

●蚊取り(シャープ、FU-JK50)のテクノロジー

 薬剤を一切使用しない蚊取り機能は、アレルギーなどの心配がなく、子供やペットのいる家庭での需要が見込める。

 プラズマクラスターで空気清浄機市場を牽引するシャープ。国内での空気清浄機の需要は花粉の季節であろう。その季節が過ぎた夏場の販売を支えるのが蚊取り機能であろう。

 他方、中国ではPM2.5など季節を問わず空気清浄機の需要はありそうだ。その状況下で蚊取り機能は夏場の需要を喚起する。

 各国・地域の家庭での、空気清浄機能と蚊取り機能の需要次第では、他の空気清浄機メーカも追従する可能性がある。(記事:小池豊・記事一覧を見る

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