21日の米国市場ダイジェスト:NYダウは166ドル安、長期金利の上昇懸念広がる

2018年2月22日 07:50

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記事提供元:フィスコ


*07:50JST 21日の米国市場ダイジェスト:NYダウは166ドル安、長期金利の上昇懸念広がる
■NY株式:NYダウは166ドル安、長期金利の上昇懸念広がる

21日の米国株式相場は下落。ダウ平均は166.97ドル安の24797.78、ナスダックは16.08ポイント安の7218.23で取引を終了した。前日の株価下落を受けた買い戻しが先行した。注目のFOMC議事録では、大半が経済成長に自信を示し、インフレ見通しにも楽観的な見方を強めたことが明らかとなった。発表後に相場は上げ幅を拡大したものの、10年債利回りが4年ぶりの水準に上昇するなど長期金利の上昇が嫌気され上げ幅を縮小した。セクター別では、運輸や消費者・サービスが上昇する一方で食品・生活必需品小売や不動産が下落した。

エネルギー会社のデボン・エナジー(DVN)は決算内容が予想を下振れたほか、原油・ガス生産見通しを引き下げ、大幅下落。インターネット金融サービス会社のレンディングクラブ(LC)や衛星テレビのディッシュ・ネットワーク(DISH)は決算内容が嫌気され、軟調推移。小売大手のウォルマート(WMT)は昨日の決算を受けて失望売りが続いた。一方で、スポーツ用品小売のフット・ロッカー(FL)は増配と18年度の資本計画を発表し、上昇。長期金利の上昇でJPモルガン(JPM)やシティグループ(C)などの金融関連企業が軒並み買われた。ダラス連銀総裁は年内にインフレ目標が2%の目標に近づくとの認識を示し、引き続き、利上げ政策を進める必要があるとの認識を示した。


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■NY為替:米利上げ継続方針確認でドル反発

21日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円29銭まで下落後、一時107円90銭まで反発し、107円72銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)(1月開催分)の議事要旨は特にタカ派的な内容ではなかったことから、ドル売りが優勢となった。しかし、全般的に経済に楽観的な見方が示され、成長見通しの引き上げで、さらなる利上げが適切との見方が再確認されると、米10年債利回りが上昇し、ドル買いが活発となった。ユーロ・ドルは、1.2360ドルまで上昇後、1.2281ドルまで反落し、1.2290ドルで引けた。ユーロ・円は、132円78銭まで上昇後、132円27銭まで反落。ポンド・ドルは、1.4009ドルまで上昇後、1.3907ドルへ反落した。カーニー英国中央銀行総裁が議会証言で、追加利上げの必要性を再確認したため一時、ポンドを買い戻す動きが広がった。ドル・スイスは、0.9343フランへ下落後、0.9397フランまで上昇した。


■NY原油:小幅安で61.68ドル、米FOMC議事要旨公表前で売買手控えも

NY原油先物4月限は小幅安(NYMEX原油4月限終値:61.68 ↓0.11)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比−0.11ドルの61.68ドルで取引を終えた。通常取引の時間帯で61.12ドルまで売られた。主要通貨に対するドル高継続を意識して原油先物は伸び悩んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨発表を控えており、売買を手控えた投資家は少なくなかったようだ。なお、通常取引終了後に原油先物4月限は一時61.07ドルまで下落している。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  31.87ドル -0.06ドル(-0.19%)
モルガン・スタンレー(MS) 55.10ドル +0.04ドル(+0.07%)
ゴールドマン・サックス(GS)263.40ドル -1.49ドル(-0.56%)
インテル(INTC)      45.94ドル -0.38ドル(-0.82%)
アップル(AAPL)      171.07ドル -0.78ドル(-0.45%)
アルファベット(GOOG)   1111.34ドル +8.88ドル(+0.81%)
フェイスブック(FB)    177.91ドル +1.90ドル(+1.08%)
キャタピラー(CAT)     155.23ドル -0.33ドル(-0.21%)
アルコア(AA)       47.55ドル -0.52ドル(-1.08%)
ウォルマート(WMT)     91.52ドル -2.59ドル(-2.75%)
スプリント(S)       5.35ドル -0.10ドル(-1.83%)《HT》

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