日米欧の中央銀行の資産額から2018年末の日経平均を予想~eワラントジャーナル(馬渕磨理子)

2018年1月11日 11:13

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記事提供元:フィスコ


*11:13JST 日米欧の中央銀行の資産額から2018年末の日経平均を予想~eワラントジャーナル(馬渕磨理子)
こんにちは、フィスコマーケットレポーター馬渕磨理子の「eワラントジャーナルの気になるレポート」です。

eワラント証券のコラムで「2018年末の日経平均の予想」について興味深い記事を見つけましたのでご紹介いたします。

市場で緩和策を取っているのは日本だけとなっていますね。米連邦準備制度(Fed)は資産買い入れを2008年から続けていましたが、2014年10月には新規の買い入れを停止(再投資によって残高は維持)、保有資産の縮小を2017年10月から開始しています。ECBは量的緩和政策には消極的でしたが2014年6月に資産買い入れに踏み切りました。ECBは2017年10月の理事会で資産買い入れの終了時期を2018年9月までとし、2018年1月以降は買い入れ額も半減すると発表しています。この状況の中で、2018年の日経平均の値動きはどのようになっていくのでしょうか?同コラムでは、今後の買い入れ資産額から予想しています。

既に述べましたように、Fedは保有資産の縮小を開始しています。縮小ペースとしては『当初月額100億ドルを上限としており、保有資産額は実際に2017年10月から12月で約140億ドル減少』しています。ECBも『資産買い入れは2018年9月まで、かつ半減という方針』です。『緩和的なスタンスを採っているのは日本銀行だけという状況』だと同コラムでは述べています。さらに、『その日本銀行も国債買い入れに関しては量ではなく金利を目標』としていることから『保有資産の大幅な増加は望めない』かもしれないとのことです。

また、『日本銀行はETFの保有残高を年6兆増やすという方針を示していますが、日本銀行の保有資産は2017年8月から12月までで月平均2.7兆円ほど増えていますので、日本銀行の保有資産に占めるETFの割合はさほど大きく』ないことになります。

FedとECBの資産残高を円換算して比較すると、『2017年12月時点でFedが約503兆円、日本銀行が約519兆円、ECBが約601兆円、合計約1,623兆円という規模』になります。例えば日経平均株価が25,000円、27,500円、30,000円となるには、『資産合計額がそれぞれ約1,872兆円、約2,083兆円、約2,294兆円あればよい』ということになります。ただ、日本以外は緩和策と取っていない現状では、『2017年12月時点の日米欧の中央銀行の資産合計額は約1,623兆円あり、2018年12月時点では1,600兆円から1,675兆円程度』だと同コラムではと予想しています。そうすると『日経平均株価は21,700円から22,650円ほど』と予想できます。(実際の日経平均株価は需給などによっても変動しますので予想値から上下に大きくブレる可能性は当然にあります。)

また、『今年の日経平均株価の上値が重い』と仮定し、今年の投資戦略として『4つの戦略』を紹介しています。

なお、上記の記事の詳細は、eワラント証券が運営している「eワラントジャーナル」の1月5日付のコラム「日米欧の中央銀行の資産額から2018年末の日経平均を予想」にまとめられています。

馬渕磨理子の「気になるレポート」は各種レポートを馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合がありますので、ご留意くださいませ。

フィスコマーケットレポーター 馬渕磨理子《DM》

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